概要
2023年11月24日に、国会図書館に自分の同人誌を納本してきたので、その内容について書いておく。
背景
以前から、国立国会図書館は個人で発行した本も納本することができるという話は聞いていた。公式サイトを見ると、次のように書かれている。
納本制度|国立国会図書館―National Diet Library
「納本制度」とは、図書等の出版物をその国の責任ある公的機関に納入することを発行者等に義務づける制度のことです。わが国では、国立国会図書館法(昭和23年法律第5号)により、国内で発行されたすべての出版物を、国立国会図書館に納入することが義務づけられています。
Q&A―企業・団体、個人|国立国会図書館―National Diet Library
Q1:どんなものを納めなければならないのですか?
A1:原則として、頒布を目的として相当部数作成されたすべての出版物です。図書、雑誌・新聞だけでなく、CD、DVD、ブルーレイ、レコード、楽譜、地図なども対象となります。
また、社史・団体史等の自費出版でも、相当の部数を作成し配布されているものは納本の対象となります。ただし、ホチキス留めなど簡易綴じのもの、広く一般に公開することに支障があるものなどは、納本の対象とはなりません。
これには当然同人誌も含まれており、実際に同人誌を収めている人をブログやTwitterでチラホラ見かけた。 自分も今までコミックマーケットで何冊か同人誌を出しているので、それらを収めてみたくなった。理由としては、図書館に収めるのが何となく面白そうだったから。
今まで発行した同人誌は次の9冊。
- HTPC構築の手引き (C80)
- リモート再生の手引き (C82)
- 音楽ファイル管理の手引き (C84)
- 同期歌詞を作ろう! (C88)
- ゲーマー向けオーディオインターフェースの話 (C90)
- レトロゲームでアイロンビーズを作ってみた本 (C90)
- マニア的MusicBrainzのつかいかた (C92)
- アニメのOP・EDを1000シリーズ以上エンコードした (C96)
- 気付いたら20年ぐらいアニメ実況してた (C98)
このうち、最初の3冊は家のプリンターで印刷したもので、残りは印刷屋に出したもの。これらを全部持っていくことにした。特に最初の2冊はもう手持ちの1冊しかない。
個人発行の図書を納本するには、直接窓口に持っていく方法と、郵送で送付する方法がある。今回は、直接窓口に持っていく方法とした。理由は、直接訪問できる生活環境であることと、国会図書館は一度も行ったことなくて気になっていたことと、何よりも何となく面白そうだから。
納本の流れ
国会図書館は土曜日も開館しているが、納本する窓口が開いているのは平日の月~金となっているので注意。
Q3:どのように納めればよいですか?
A3:当館までご持参またはご送付ください。
ご持参いただく場合は、東京本館西口から入り、西側1階の納本カウンターまでお越しください。(取扱時間:月~金 9時~17時45分 祝日・年末年始を除く。)
ご送付いただく場合は、郵送または宅配便等の方法によりお送りください。着払いではお受けしておりませんので、ご注意ください。
訪問したのは2023年11月24日。この日は平日だが、祝日と土曜に挟まれていて会社が休暇取得推奨日になっており、行くのに支障が無かったため。
当日の昼頃に国会図書館に到着。到着したのは東口こと本館入口。しかし、納品の場合の入り口は西口なので、この入り口に到達したということは、行き先を間違えているということでもある(やってしまった)。ぐるっと5分ぐらい歩いて西口に移動。西口は、職員通用口みたいな入り口である(実際そうなんだろうけど)。
入り口で警備員に納本したい意向を伝えると、名前と入館時間を書かされる。そして、入館証をもらう。納本の受付窓口は、入り口を少し入って廊下を右に進むとある。窓口はそれほど大きくない。奥では職員の方々が普通に仕事している様子が見える。
納本の窓口では、持って来た本を渡すのと引替えに、受領書に持って来た本のタイトルを書く。持っていった書籍全部のタイトルを書くのでは無く、代表の書籍1冊だけで良いらしい。とりあえず一番新しいやつを書く。
しかしここで問題が発生。なんと古い2冊の本についてはプリンタのトナーが紙に張り付いてしまて、ページが開きにくくなってしまっていた(全然チェックしてなかった)。受付の人にも「これはちょっと受け付けられませんね…」と言われてしまったので、残念ながらこの2冊については諦めて、合計7冊の納本とした。こうして無事、受付を完了した。
手続が完了したので、元来た入り口に戻って入館証を警備員に返却して、国立国会図書館を退館。正味10分ぐらい。意外とあっけなかった。
最後に
以上が、今回国立国会図書館に同人誌を納本してみた話の顛末。特にヤマもオチもないけれど、まぁ思ったより簡単な手続だったという印象。
ここに書いた内容が、同人誌を国会図書館に納本したい人の参考になれば幸いです。
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