自分は音楽CDを購入した場合、必ず音源をファイルに変換してPCに入れ、CDは段ボールに放り込む。音楽はCDメディアではなくファイルデータとして手元に置いておいた方が、汎用性や可搬性があり、管理がしやすくなるというメリットがあるから。
それなら最初からデータの購入を検討するべきでは、という話ではある。ええ、自分もそうしたいのは山々だけど、常にDRMという障害が立ちはだかる。海外でDRMを撤廃したiTunesですら、日本では未だDRMに縛られている。そんなわけで、仕方なくCDを購入している次第。
自分はこのCDを購入してからPCに入れるまでの作業として、ただ音楽ファイルをエンコードするだけでなく、色々な手間を加えている。ここでは、自分の備忘録の意味も込めてその手順についてまとめてみた次第。
なお、主な対象OSはWindows XP。
1.リッピング&エンコード
まずこれをやらなくては話にならない。CDから音声を吸い上げてファイルに落とし込むする作業。
リッピングツールはCDexを使用。EACも悪くないけど、タグ付けの設定がやや不自由だったり、勝手なタグを入れられたり、イマイチ行儀が良くないのであまり好きではない。また、細かいリッピング設定に拘りはなく、オフセットのような微妙な部分は気にしない。加えて、EACのオフセット値が実は30サンプルずれていたという記事を見た時、心底どうでもよくなった。そんなわけでCDexを愛用。
一部の人間は、リニアPCMや可逆圧縮形式で保存するようだけど、自分は音質より利便性の高さを優先するので、対応機器や対応ソフトの多いMP3形式を好む(ただ最近は、AAC(.aac, .m4a)辺りも汎用性があっていいかも、と思い始めている)。LAMEエンコーダを使用し、オプションは音質・サイズのバランスがとれた「–preset fast standard」。
ファイルが出力されるのフォルダの名前はアルバム名とする。フォルダ名に使用不可能な文字は全角文字に置き換える。ファイル名は別途で設定するので適当に。
余談だけど、リッピングに性能の悪いドライブやダメなSCSIインターフェースを使うと、音源にプチノイズが乗ることも。昔、それで何十枚と作り直した苦い経験あり。
2.タグ・ファイル名設定
CEexではCDDB(freedb 日本語を使用中)を設定していれば、ある程度のタグは自動取得出来る…が、CDDBの仕様上、曲単位でアーティスト指定ができなかったり、間違って入力されている場合があったりするので、細かい部分では自分で調整する(CDex側で編集して送信し直す場合もある)。
タグ編集ツールはSuperTagEditor 改造版 (STEP)を使用。MP3のID3タグ設定は以前まとめた通り、「Ver 2.3のみ、UTF-16、非同期化しない」で統一。
この時、同ツールを用いてファイル名を「(ゼロサプレス)トラック番号-トラック名.mp3」にする。ファイル名に使用不可能な文字は全角文字に置き換える(STEPに自動変換設定有り)。
3.歌詞の取得
次に、Cassiniを使用して、歌詞データをテキストで取得する。Cassini自体には音楽データに埋め込む機能もあるけれど。埋め込んだ際にファイルが破壊されるのが怖いからやらない。文字コードはUTF-8(BOM無し)とした。
歌詞ファイルのファイル名は「対象の音楽ファイルと同じファイル名.txt」、つまり「トラック番号-トラック名.txt」で統一し、音楽ファイルと同じフォルダに置く。タグをきちんと確定してからでないと、後でファイル名を変更する手間が発生するので、この作業は必ずタグ付け完了後にやる。
余談だけど、この形式で保存した歌詞ファイルを再生時に自動表示するようなツールはあまり心当たりが無い。あえて言えばKbMedia Playerだけど、これはUTF-8に対応してないのが残念。
4. ジャケット取得
歌詞取得に使用した「Cassini」にはジャケット取得機能もあり、これを使用してジャケット画像を取得する。
自分の場合、画像の取得先サイトは主にAmazon。Amazonのジャケット画像の最大サイズは500×500なので、その辺りのサイズが狙い目。なお、このツールでは現状、Amazonのカスタマーイメージ(ユーザー提供画像)は取得してくれない様子。大きめの画像が見つからない場合は、カスタマーイメージを探しに行ってみるのも手。
画像自体は編集したり変換したりしない。ファイル名は「jacket.拡張子」「folder.拡張子」とする。これは、WindowsのエクスプローラやWindows Media Playerでジャケットを表示させるために使用されるファイル名。しかしWindowsに限らず、対応ソフトは意外と幅広いので汎用性はかなり高い。
画像が2枚以上ある場合のファイル名は適当。自分の場合は「jacket1.jpg」「jacket2.jpg」「folder1.jpg」「folder2.jpg」といった感じで設定(特に理由は無い)。
5. タイムスタンプ設定
ファイルのタイムスタンプを、CDの発売日に設定する作業。
…これは個人的な趣味の世界なので、やる必要は全く無し。ただ、複数の音楽ファイルが混在するときに、発売日順にソートできるメリットが無くもない。
これは、音楽、歌詞テキスト、ジャケット画像のそれぞれのファイルを一括で設定するため、それぞれの作業が終わった段階でやる。日付変更できるツールはたくさんあるので、何でもいいと思うけれど、自分はそれ以外の多数の用途に使える「Flexible Renamer」を愛用。
Windowsで設定できるタイムスタンプのうち、変更するのは「更新日時」のみ。「作成日時」と「アクセス日時」はすぐ変わってしまうので設定するだけ無駄。
ちなみに、前述の「STEP」にはタグ変更時に更新日時を変更しない設定があるので、後からタグを修正したり更新したりする際には日付が変わる心配が無い。
まとめ
そんなわけで、自分はCD→MP3に変換するまでにこれだけの自分ルールを決めて、作業を行っている。結構面倒臭い。そこまでしなくても…と思うけれど、やや凝り性なもので…。
でも、歌詞ファイルがあると何かと便利だし、ジャケット絵があると再生時に少し楽しくなるのですよ。あと、色んなソフトで使い回しがしやすいというメリットも。
追記
違えた…。
ジャケット画像のファイル名は「jacket.拡張子」じゃなくて「folder.拡張子」だった。
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