その2:試行編の続き。
どうやらブートできない要因らしい物は見えたけど、解決策は出ていない。
しかし、よく考えてみるとUbuntuのインストール時にインストーラは起動しているし、SSDも認識しているわけだ。という事は、全く認識できないというわけでもない。即ち、ダメなのはIDE接続されたSSDで起動する場合で、GrubからSSDが認識できなくなる。
実は、試行編の途中で一つブートに成功した事例がある。Ubuntuのインストールディスクを起動し、起動メニューから起動オプションを表示させて以下の変更をする。
「boot=casper」→「root=/dev/sda1」
これにより、SSD上のUbuntuを起動させる事に成功した。
参考:起動しなくなったシステムを復旧するには – Ubuntu Japanese Wiki
しかし、この起動方法には重大な欠点がある。それは、起動時にUSB接続のDVDドライブを必ず必要とすること。パッチ当ててリブートする事もあるだろうし、一々そんな事してられない。
ふと、極小のUSBメモリを探して、そこをブートパーティションにできないかと考えたけど、よく考えたらこの機種は、USBメモリからのブートがまともに出来ない代物だった(学生時代に確認済み)。それならSDカード…と思って調べてみると、どうもSDカードからのブートは出来ないらしい。
あとは…PCカードスロット(PCMCIA)。一度も使ったこと無いけど。しかし、PCカード自体はブートが出来るようだ。そこで、以下の物品を手配。
- Transcend TS512MCF80 512MB CF CARD (80X TYPE I )
- サンワサプライ:ADR-CFK【コンパクトフラッシュアダプタ】デジタルカメラの画像をパソコンに転送。コンパクトフラッシュ-PCカードアダプタ。
上記のコンパクトフラッシュ(CF)とアダプタをPCカードスロットに挿入し、Ubuntuのインストールディスクを起動。挿入したCFはインストーラから普通に見えていたので、Ubuntuのインストーラでこれを丸ごと/bootパーティションに設定する。なお、インストール時にブートローダ(Grub)のインストール先を「/dev/sdb」に設定する点に注意。
これはつまり、BIOSからでも認識できるCFを/bootパーティションにしてそこで一度ブートさせてしまえば、後はSSDも認識できるだろうという目論見。
ちなみに、最終的なパーティションは以下のようになっている。
上記のインストールを完了し、いざ起動!ブート成功!
いやー、長かった。本当に長かった・・・。まさかOSをまともに起動させるまで、これだけの難関が立ちはだかるとは…。
ただし、この起動方法には一つ欠点があり、PCカードから自動的にブートさせる手段が無い。起動時は、ブート選択メニュー(起動時にカーソルキー押しっぱなしにする)からPCカードからの起動を選択する必要がある。そのため、Wake On Lanによる遠隔起動とか、自動リブートとか、そういった事が出来ない事になる。
まー多少不便だけど、とりあえず補助サーバなのでこれでいいかなぁ、という事で落ち着いた。
ちなみに、SSD導入後は体感的に明らかに変わってるレベルで高速化された。ブートの速度とか、パッケージインストール速度とか段違い。何よりも、購入後からずっと気になっていた、HDDから鳴る「カッカッ」というヘンな音がしなくなったのが嬉しい(これは別に壊れているわけではなく、そういうものらしい)。
以上、今回Portege 2010にSSDを導入した顛末でした。
今までに蓄積した色んな知識を掻き集めてここまで辿り着いたので、ちょっと嬉しかったりする。もっとも、普通にSSDから起動させる方法があるのかもしれないけれど、生憎今の自分の知識レベルではこの辺りが精一杯だなぁ。
教訓1:「古いPCに新しめの機器を追加するのは止めといた方がいいと思います」
教訓2:「マイナーな機器を買うと規格に対応した機器や情報を集めるのが大変なので、ユーザー数が多い物を選択するのが一番無難かつ簡単。ユーザー数や普及率はスペックの一つとして認識すべし。」
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