4Gamer.net ― ASUS,EAX 5.0対応を謳うゲーム&ホームユース向けサウンドカードを発表(Xonar)
ASUSTeK Computer(以下,ASUSTeK)は,「ホームエンターテインメントとゲーム向け」と位置づけるPCI Express x1接続タイプのサウンドカード「Xonar DX PCI Express 7.1」(以下,Xonar DX)を発表した。
Xonar DXは,Windows Vista環境においてEAX 5.0サウンドエフェクトをサポートすると謳われ,「Vistaの新しいオーディオアーキテクチャでは,DirectSoundやEAX 5.0のサウンドエフェクトを利用できないことがあるが,Xonar DXではこの問題が解決する」とリリースで宣言されているのが最大の特徴だ。
マルチチャネルサラウンドサウンドをDolby Digital形式のデジタルストリームへエンコードして出力できる「Dolby Digital Live」のほか,バーチャルサラウンド機能「Dolby Headphone」および「Dolby Virtual Speaker」,2chもしくは5.1chサウンドを7.1chへアップミックスする「Dolby Pro Logic IIx」をサポートと,ゲームで使えそうなDolby Laboratoriesの技術は一通り押さえられている印象だ。
ASUSTeKから、個人向けの新しいサウンドカードが発表されたという話。
サウンドカード界の大御所であるところのCreativeは、さっぱり新しいサウンドカードを発売しないどころか、既存モデルのVista対応がおざなりだったり(そもそもVistaでEAXがサポートされない状態だし)、PCI-Expressへの対応も遅々として進んでいなかったり、やる気の欠片も見出せない状態なので、この新しいサウンドカードに期待したところなんだけど…。
ただ不安な点がいくつもあって、まずこのカードがどこまでをハードウェアで処理するのかという点。例えば、EAX5.0がソフトウェア処理ならば高負荷な3Dゲームにおいてサウンド処理で足を引っ張られるし、さらにDolby Digital Liveまでがソフトウェアで処理された場合は(S/PDIF出力をする場合は)さらに酷いことになる。
(まぁ、どの程度の処理負荷がかかるのかは自分も知らない。もしかしたら、今時のCPU性能なら易々と処理できてしまうのかもしれない。)
それから、単純に「EAX 5.0対応」と銘打っていたとしても、それが果たして期待通りの効果をもたらすものかどうか。サウンドカードには「EAX 2.0対応」としている物が数多く見受けられるけど、それは単純にDirectXがソフトウェア的にEAX 2.0までをサポートしているというだけの話。そして、Creative製サウンドカードのハードウェア処理によるEAX 2.0と、他社製サウンドカード(DirectXによるソフトウェア処理)のEAX 2.0の音響効果には明らかな違いがある。Creative社のサウンドカードの方が、反響音等の音声処理が圧倒的に優れている。
「EAX対応」といった言葉は0か1かと単純に割り切れるものではなく、どの程度優れた音響効果を作り出せるかによって違いが出てくる。そして、Creativeはサウンドカード界の老舗という事もあり、その辺りの技術には圧倒的なアドバンテージがある。果たしてこのサウンドカードの「EAX 5.0」がどの程度「対応」なのか、という点は非常に気がかり。
まぁ、成熟しきった上にCreativeのやる気の無さによって停滞仕切っているサウンドカード市場に、今時殴り込みをかけてくる企業なんてなかなか無いので、是非とも応援したいところなのだけど…。
しかしながら、そもそもPC音声はオンボードで十分という人が多い中で、サウンドカードが今さら伸びるとは自分もあまり思えないので、期待半分、諦め半分。
4Gamer.net [COMPUTEX 2007#09]ASUSTeK,サウンドカード市場に参入。Windows Vistaでゲームサウンドのサラウンド出力を可能に
コメントを残す