クライシス | EA エレクトロニック・アーツ
4Gamer.net ― クライシス 完全日本語版[PC]
GeForce 9600GTの購入に合わせ、その3D性能っぷりを堪能するために購入したゲーム2本のうちの1本がこの「Crysis」。
ゲームの開発元はCrytek。2007年11月にElectronic Artsより発売され、そのグラフィックと物理エンジンの完成度、及びそのゲーム性で世界中から高い評価を受けたWindows用FPSゲーム。
このゲームは28日頃に遊び初めて、今日終わってしまった。正味4日ぐらい。プレイ時間は多分、10時間行くか行かないかぐらい。FPSの中ではかなり短い部類に属すると思う。
ただ、それを差し引いてもこのゲームの出来は相当なもの。今まで遊んできたFPSの中でもかなり面白い作品だったかもしれない。
このゲームの特徴であるところの「ナノスーツ」システムは、ゲーム要素としてはかなり良くできていて、大変面白かった。自分はクローク機能によるステルス迷彩使いまくってコソコソ動くのが大好きだったのだけど(笑)、ストレングス、スピード、アーマーといった各機能も場面に応じてよく使っていたと思う。
というか、それらをバランス良く使わせるように作られたゲームデザインが秀逸だったと言うべきか。各機能は完全無欠というわけではなく、各機能の能力のパワー消費量がよく作り込まれてあり、肝心なところで微妙に使えなかったりすることがしばしば。
まぁそのおかげで、ゲームにメリハリができてモチベーションを保ったまま遊ぶことが出来たと感じる。
高い評価を受けたという美麗なグラフィックは確かに凄いと思う。遠景から細かいオブジェクトまでかなりよく作り込んであって、意味もなく周りをグルグル見回してみたくなる(笑)。野外を主な舞台としていることで、そのグラフィックによって描かれるを広大なフィールドを思う存分堪能できる。また、爆発の描写やエフェクトなど、演出面におけるグラフィックも相当なもの。
また、物理エンジンが非常に良くできていて、様々なオブジェクトが物理法則に従って動く。爆発系の武器で小屋を吹っ飛ばしたり、手に持ったオブジェクトを敵に投げつけて倒すといった感じで、きちんとゲームを面白くさせる要素となっている点が良い。草木まで動くのはさすがに驚いたけど、これは恐らく、ステルス状態においても敵に自分の動きを察知させる要素になっていると思われる。
後半には無重力状態のエリアが登場するけど、無重力状態に従ってふわふわとオブジェクトが動く感じは、良い感じの演出になっていると感じる。
あと、敵のAIに関しても良かった。物陰に隠れながら応戦してきたりといった行動をしてきたりする一方、こちらが撃たれた瞬間にステルス状態に入ると、自分がその場を去った後も同じ場所に発砲し続けていたり、妙に人間臭い行動パターンをとるのが面白かった。
ちなみに、その後ろからガツンと殴りたいところだけど、ステルスの維持時間が短いので、パワー切れになって発見されてしまうことがしばしば。だから、ステルスになったときはさっさとその場から逃げ去るに限る。
後半はあんまり人間が出てこなくてガッカリなんだけど…。
あと、FPSにしては珍しくやたらしっかりとしたストーリーが展開されていて驚いた。この手のゲームは、ゲーム重視でシナリオ描写が適当というパターンが大体数を締めているけど、この作品は随所にカットシーンが挿入されたり、リアルタイムでキャラが演じてたり、映画みたいな演出できちんとストーリーが展開されていた。ストーリー描写に力を入れたFPSなんてあんまり見たこと無いから、この点は素直に褒めたい。
まぁストーリー自体はどこかで見たような、ありがちなものだし、最後も尻切れなんだけどね。
まぁ、そのストーリーのおかげでラスボス近辺の展開は割と盛り上がったなぁ。ラスボスも非常にラスボスっぽくてよろしい。ラスボスは下手に奇をてらわれるよりも、ああいいう「ラスボス!」って感じのド派手な感じが好きです。そう言う意味では、「Serious Sam」みたいな無駄にデカいボスをもっと希望。
ちなみにラスボス戦はかなり激しいので、フレームレートがかなり落ち込む。これはさすがに、9600GTを持ってしても苦しいか…。
そんな感じで、付け入る隙のまるで無いゲームだったけど、残念な点が一つ。バグが非常に多い。
とりあえず普通に遊んでて見たバグは、
・音声が妙に引っかかる、
・ロードしたらランチャーが持ち物から消える
・またはランチャーを持っても画面上に表示されない
・敵を倒してもその場に倒れず、さらに攻撃しても何も反応せず、しかもそれが敵を倒した事にならなくてシナリオが進まない
・敵の死体が空中に浮いたまま
・最終面で落ちているアイテムが取れなくなる、
・攻撃の当たらない人間のオブジェクトが特定の場所にずっと表示されている
という感じ。
今まで色々FPS遊んできたけど、普通に遊んでてこれだけバグが出てきたゲームは初めてかも。ちなみに、ver.1.1パッチは適用済。
この点はさすがにあんまり褒められないなぁ。
あとこの作品、海外のゲームとしては珍しく、完全日本語版がある。さすがEA販売だけのことはある。
文字だけでなく、登場キャラクターの台詞にもきちんと日本語が割り当てられている。しかもその声優に結構な有名所が使われていたりする辺りに、EAの気合いが窺える(笑)。キャスティングはWikipedia参照(CRYSIS – Wikipedia)。
なお、登場人物の一人の声を当てている若本規夫さんは、ゲームの隠しナビ音声も担当していたりする。変更方法は割と簡単。(FPS UnKnown : Crysis – 若本スーツ)。これは、EA日本のスタッフの遊び心といった感じかな。
まぁそんな感じで、ゲーム自体は短いけど全体的には満足です。
ただし、ハードの要求スペックがとんでもなく高いので、普通の人には決して勧められないけどね(笑)。
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