アニメ最終回あれこれ 2007年3月 その8

天保異聞 妖奇士

時代劇風にして新規層を取り込もうとした心意気や、肉を喰らったり漢字を具現化するといった変わった設定による試みは、個人的に結構感心した。しかし、これはさすがにチャレンジ精神が旺盛すぎるように思う。
同じボンズ制作の「エウレカセブン」同様、視聴者のニーズを汲み取れておらず、多くの人にそっぽを向かれてしまったようだ。それゆえに、打ち切りという残念な結末で終わってしまった。土曜6時の時間帯なんてティーン受けするような作品の方が人気が取りやすいだろうし、あの時間だとスポンサーやTV局の力(視聴率)も関わってくるから下手な作品を撃つべきではないと思うんだけど。プロダクトアウトよりもマーケットインによる作品作りを。
オリジナルでヒットを飛ばすのはGONZOの様子を見ていれば分かる(笑)。その点、サンライズは深夜でありながら「コードギアス 反逆のルルーシュ」を大当たりさせているし、「舞-HiME」もヒット作と言って差し支えない売り上げを誇っている。サンライズは非常に視聴者のニーズを汲み取るのが上手いと思う。まぁ「ゼーガペイン」は…いや、少なくとも自分のハートをガッチリ捕まえてくれたけど。
「鋼の錬金術師」の成功があるとは言え、2度も大型企画を失敗させたボンズはもうMBSからあまり大きな仕事を回して貰えないかもしれない、などと余計な妄想。

個人的に、この作品は後半がやや面白かったとは思うけどね。しかし、前半のボンズ作品恒例の掴みの悪さ、パッと見た感じのキャラの魅力の乏しさが痛い。
1話で「こういう作品なのか」と理解させるぐらいの分かりやすさ、面白いと思わせるようなキャラクター、話、演出を作ってくれないと、やはり少々厳しい。その点、「鋼の錬金術師」は双子の兄弟が賢者の石を求めて旅するという明朗快活なあらすじと、キャラクター同士の掛け合いによる楽しさ等がよく伝わってきた。もちろん本筋は単純な話でもなければ明るい内容でもないけど、まず「見せる」ことに関しては良くできていた。「きちんと見て貰えれば面白い」なんて言葉はきちんと見て貰う努力をしなかった作り手の言い訳だろう個人的にはと思う。

何か他作品を引き合いに出した話ばかりだけど、自分も正直それほど真面目に見ていたわけでもないので、あまり語る事が無いというのが実情。敵の容姿が気持ち悪かったとか、肉を食うという妙にエグい設定に、何か不気味な物を感じたぐらいで。
あと、「倒した相手の肉を食べる」という設定に「ダンジョンマスター」を思い出していた(笑)。妖夷の肉ってドラゴンステーキぐらい美味しいのかなぁ…とか。

ひまわりっ!!

ひまわりっ!!1期同様、筋が通ってない突飛な展開ばかりの脚本、場面と全然合ってないBGM、棒読み声優主人公など、見ていて面白くなるほど人気が出るような作品ではないと思うのだけど、何故か2期が作られた不思議な作品。実際売れてないようだ。まぁ元々2期放送を前提として作られたために引くに引けなくなった、といった感じだろうかと勘繰っておく。
ハッキリ言ってそんなに面白くはなかったけど、「ばっかでー」と思いながら指差して突っ込みどころを笑い飛ばす作品としてならそこそこ楽しめた感じ。
ちょっと印象的だったのは、作中でひまわりが棒読みの演技をする場面。元々棒読みな声で棒読みの演技をさせるのは…アレはやっぱり突っ込んでくれという事だったんだろうか(失礼すぎる)。
でも何と言っても一番強烈なインパクトがあったのは、エンディングのヒメジバージョン。いやー、あんな見事なキャラソン初めて聞いたわ。ぴっと背筋を伸ばしたら~ 違う景色が見えてきた~♪

少年陰陽師

孫ゆーな!
女性向け作品の感じでちょっと敬遠してたら、あんまり真面目に見ないまま終わってしまったのでちょっと後悔。
最後は何だか悲しい終わり方だったので、本当にこんな終わり方でいいのだろうかと思ったけど、まぁこれはこれで悪くない終わり方のように思えた。
あんまりきちんと見てないので、感想はその程度。

神様家族

神様家族東映のオタ向けは今ひとつという印象を持っていたけど(「銀色のオリンシス」とか)、東映もやればできるじゃないかと思わせた作品。
佐間太郎を中心としrwその周囲の取り巻きが巻き起こすドタバタや、佐間太郎とテンコの関係とか、そこに割って入る久美子の存在とか、賑やかな感じのキャラクターが起こす話が魅力的だった。個人的には「えーかチョロミ」で始まるママさんの説教の場面が好きだったかな。普段のママさんからは想像できないけど、妙に説得力あるなぁ、と。

ただし、最初のテーマであるところの「佐間太郎がパパさんの呪縛から逃れる」という点が何か有耶無耶な感じだった事、久美子の話→愛の話→久美子の話という構成が妙に中途半端に感じた事、各エピソードの結末が少々無理矢理っぽい印象を受けた事、などは今ひとつ。特に話の構成は、久美子の話一本に絞るか、バラバラのエピソードで構成するか、もう少し一貫性があった方が良かったかな、と思う。愛の話だけが妙に浮いてしまっている感じ。あとは、メメの出番がさっぱり無かったのが残念。

まぁそんな感じで、全体的には結構面白い作品でした。

あと主題歌は結構好きだった。特に「Brand New morning」の方。ローリング廻し蹴りさん、主題歌CDの折はどうもありがとうございました。
あんまり関係ないけど、EDのの「図書館では教えてくれない、天使の秘密」が「ラブ★コン」で流れていたっけか。


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