アニメ最終回あれこれ 2007年3月 その2

テレビ朝日の放送話短縮組。
今期にもうアニメの深夜放送枠が無くなったという事は、テレビ朝日はもうアニメやる気無いんだろうか。

RED GARDEN

RED GARDEN放送開始当初は「24話」と言っておきながら、22話でおしまい。話としては完結しているようなので、恐らくどこかにしわ寄せが来ているのだろう。
この作品は絵を作った後で声優が声をあてるのではなく、声優の演技を先に収録して、それに合わせて絵を作る「プレスコ」方式を採用しているそうで。まぁ、多くのアニメにおいてアフレコ時にまだ絵が出来上がっていないという話は良く聞くので、そこにどれほどの差があるんだろう、と思わないでもない。
ただ、そのプレスコ方式が功を奏したのかどうかはよく分からないんだけど、この作品は本当に声優が物凄く生き生きと演技しているように感じた。特にクレアの、鼻で相手を小馬鹿にするような喋り方や、舌打ち混じりの台詞から、やさぐれた感じがよく演出されていた。次点はレイチェル。こっちはツンとした感じのキャラクターがとても良く出ていた。自分が死んでいる事実を知った時の荒れっぷりとか、ウジウジしたローズに苛立つ感じも良かったわ。
一方そのプレスコ方式が災いしたのか、一部おかしな場面が見られた。特に目立ったのは、第16話「哀しい嘘」におけるJCの最期直前の戦闘シーンにおいて、台詞が妙に途切れ途切れだった箇所が見受けられた点。多分声の収録後に何かしらの変更があったけど、プレスコ方式という工程上の問題で台詞が入れられなかったのではなかろうかと思っている。もしかしたら、22話で放送終了となったしわ寄せがこういう所に来ているのかもしれないなぁ。

この作品は全体を見ると、話の内容やキャラクターがとても魅力的だった。
序盤、自分たちが死んでいるという事実を突きつけられ、戦いに巻き込まれていく展開は、「この先の展開が一体どうなるのか」という興味を強く掻き立てられた。まぁ、よく見かける展開と言えばその通りだけど、全体的に流れる暗澹とした雰囲気が不気味さを煽りそれが面白さを引き上げていたのかも。演出の妙といった感じで。
また、事実を知った少女たちが戸惑い、絶望し、日常が破壊されていく様子と、その後同じ境遇に陥った4人との関係を築き、事実を受け入れ、徐々に周囲に対して心を開いていく過程も良かった。この作品は本当にキャラクターの揺れ動く心が丹念に描かれていたために、キャラクターの関係や心情が強く感じられた。それに加えて先に述べた声優の演技が、キャラクターに対して強い個性を与えていて、それがとても魅力的。
ちなみに個人的には、レイチェルがお気に入りだった。近付いてきたケイトとローズを撥ね付けたり、戦おうとしないローズに業を煮やして腹を立てたり、彼氏に対して身勝手な態度を示したり、高飛車な態度の中に妙な人間味があり、そこにキャラクターとしての魅力を感じる。
結末は本当に救われないけど、全てを理解して受け止める覚悟のあった4人は救われた…のかな?何やらOVAが出る様子だけど、これは結構見てみたいなぁ。それぐらい気に入った作品。

あと気になったのは、この作品が絵柄や演出にあんまり視聴者に媚た様子が見受けられない事。今のアニメDVD市場を見ると、原作人気勝ち、媚びた物勝ちという雰囲気は感じ取れる。でもこの作品はそのどちらでもない。まぁ実際売れてないようなんだけど(笑)。でも、こういうチャレンジ精神溢れる作品は、個人的に好きです。
こういう一風変わったオリジナル作品をガンガン作ってくれるから、自分はGONZOが大好きでいられる(笑)。

蒼天の拳

最初から最後まで、一貫して作画が怪しい作品だった。普段はあんまり作画の悪さを気にする方ではないけど、劇画調の絵柄で貧相な作画・アニメーションを見せられると、見苦しさが際立ってしまう。まぁ、あまり技術力のない制作現場において低予算で作られた作品なんだろうなぁ…という事は想像に難くない。ただまぁ、この独特なノリのギャグには合ってるのかかもしれない…と騙されておく事にしよう。
個人的には、もう少し格闘や暴力的な要素が強い作品かと思ってたんだけど、コントみたいな会話や間延びしたと思えば一瞬で終わる戦いの印象が強く、あんまり格闘アニメって感じはしなかったなぁ。あえて言えば…馬鹿アニメ?そしてその印象は、あんまり間違っていないような気がする。
あとは、悪役が実はイイ奴だったみたいな展開ばかりが少々鼻についたかなぁ。あんまり盟友を強調されると、少々ウンザリする。

すもももももも 地上最強のヨメ

初期のOPにはさすがにビックリしたけど、インパクトのあった点としてはそんなものかなぁ。ハーレムアニメかと思ってたんだけど、終盤は何か熱血格闘アニメみたいになったのが、個人的にはちょっと残念。別にそういう展開はあまり期待してなかったんだけど…。 まー設定上はそういう展開を前提にした作品ではあったのだろうけど。また、原作未完アニメの宿命であるところの中途半端な終わり方は、今更な話だけどやっぱり残念。せめて孝士の力ぐらい見せてくれてもいいじゃないかと。


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