ゼーガペイン 第26話「森羅万象(ありとあらゆるもの)」

20061018_zegapain_1.jpg感想がかなり後回しになってしまってあれこれ忘れてる気がするので、大雑把な感想で。

面白かったー、と素直に思えた作品でした。DVD買っちゃうぐらい。
最初は、「なんだ、ただのロボ物か」といった印象の薄い作品だったけど、世界の全体が見え始めた辺りから急激に面白くなってきた印象がある。世界の真実、幻体の真実、舞浜サーバの真実、といったいくつもの衝撃的な真実を次々と突きつけられ、毎週毎週次回の展開が物凄く気になっていた。それ伴い、このどう足掻いても挽回出来そうにない絶望的な状況をどう打破するのか、という最終回の結末に対しての期待感も強くなっていた。
作品が面白く感じられたのは、そういった衝撃的な事実を見せるストーリー・演出がよく出来ていたという点もあると思うけど、設定にきちんと整合性が保たれていて、よく練られていたからではないか思う。
例えば、主人公たちは幻体データである。データである以上、そのデータを処理するコンピュータおよび記憶媒体がある。その処理能力は有限であるため、舞浜以外の領域が作られておらず、また時間の経過によって蓄積されるデータを消去するために一定期間ごとにコンピュータにリセットをかける必要がある。主人公たちはそのコンピュータを守るため、そして本来の肉体を取り戻すため、という戦うための一貫した動機がある。しかしデータである以上、戦いの中のダメージによってデータにエラーが生じる事は必至。固有のデータがエラーによって欠損したら決して元通りに復元される事はないため、ウェットダメージの蓄積・致命的な一撃によって修復不可能=死亡に追い込まれてしまう可能性がある。
そんな感じで、作品の中で登場する設定は互いに独立したものではなく、ある程度一貫している。つまり、きちんと「設定上の必然性」が感じられるため、「何故そうなる?」という戸惑うことなく、展開に納得できる。
視聴者に対して納得させるための「必然性」(「なぜそんな展開になるのか」という理由付け、「なぜそういう行動を起こすのか」という登場人物の動機付け、など)は、視聴者に対して違和感を与えず、作品に一貫した流れを作って作品全体をより良く見せるため、個人的には非常に重要な要素だと考えている。そしてこの作品にはそれがあった。まぁ細かい点を突いていけばボロは沢山出るんだろうけど、大まかな流れが作られていれば問題ない。

20061018_zegapain_2.jpgでまぁ、最終話近辺の感想。
キョウが肉体を持つ辺りの展開は、何かあっという間で「えっ?えっ?」という感じ。尺がなかったというより、これはあえてこういった演出にしたのかなぁ、という気がした。でもやっぱり、あれほど強く肉体を持つ事を望んできたのだから、もう少し劇的な演出がほしかったところ。リョーコとの別れ際もあっさりだったし…。
あーそうだ。リョーコで思い出した。結局あの感情を失ったという設定は、作品上あんまり大きな意味を持っていなかったなぁ。もっと作品に深く関わる展開だと思ってたんだけど…。もっとも、自分が気付いてないだけで割と重要な意味が込められていたのかもしれないけど。ただ、やっぱりちょっと物足りない感じ。
最後は、きちんと綺麗にまとまっていて良かった。最後のリョーコは、無事肉体を持った事(キョウがどうなったのかは知らないけど)、永遠の命から限りある命へ変化と、限りある命の輪廻と永遠の対比、といった意味が込められているのかな。
全体を通してみると、この作品は「水」が全体のテーマとして大きな意味をもっていたのかな。生命が生まれる場所、という感じの意味で。まぁOPからそんな感じで描かれていたけど。
それにしても、最後の最後でスクライドになるとは思わなかったなぁ(笑)。

そんなこんなで、この作品は大変面白い作品でした。こんな面白い作品をどうもありがとうございます。
最初に書いたように、自分はDVD買うぐらい好きだったけど…、それでもあまり売れてないらしいのだけどね。DVDもゲームも。何かこう、もったいなぁ…と。
そういえば、stage6に置いてあったこの作品のフルHDのOP動画とか見た事あるけど(デジタル放送ではフルHD放送なのかな?)、やっぱフルHDは綺麗だねぇ。次世代メディアで出たりするのだろうか。余裕があれば買ってみたいところだけど、自分の場合は多分「プラネテス」が優先されるから、どうなる事やら(笑)。

そういえば、自分はサンライズの傍流的作品を買う確率が高いなぁ。今のところ、「スクライド」「プラネテス」「ZEGAPAIN」。「コードギアス」がここに加わるかどうか…。

追記

サンライズの主流作品というのは、もちろん「ガンダム」の事ですが。


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