ダービー優勝戦で、波多野が優勝する話。
何かもうね、Vモンキーが格好良すぎ。どういう展開なのか知ってはいたのだけど、それでも今回のレースに関しては血が沸き立つほどの興奮を覚えた。ここまで興奮したのは、「はじめの一歩」のデンプシーロールのときぐらいだろうか。
今回の話は、実は以前から結構楽しみにしてた。というのも、原作でも波多野の「必殺技」が豪快に炸裂するシーンが見事に描かれ、あまり少年漫画らしからぬこの作品において、数少ない少年漫画らしく非常に燃える場面だから。そして、今までこの「モンキーターン」のレースをCGで見事に描いてきてくれたこのアニメスタッフなら、きっと見事な演出で描いてくれるものと期待していたけど、今回はその期待以上の物を見せてくれたと感じた。
最後のターンマーク、榎木がターンをしようとしたところで、波多野が吼え、勢いよくハンドルを切る。その瞬間、全ての動きがスローモーションになり、波多野のターンの軌跡にVの閃光が走る。という、Vモンキーの一連の演出が本当にしびれるほど見事。水飛沫の描写も、スローモーションの瞬間の跳ねている水滴の描写が、いつもより気合いが入っているように感じたけど、多分気のせいではないと思う。それだけスタッフも本気で挑んだということだろうか。
それから、レースが始まって波多野がトップスタートを切った所から、波多野、蒲生、波多野、蒲生、波多野と、トップを走る榎木に食らいつくという終始ハラハラさせられる展開から、最後に波多野が見事にVモンキーを決めてトップに躍り出るという展開も、その面白さを最大限に引き出していたと思う。
ただ、惜しむらくはレースの途中で一回CMを挟んだ事。どうも以前からこの作品は、一番盛り上がっているところでCMを挟むクセがあったけど、これはちょっといただけない。それでも、相当に面白かったけどね。
そういえば、このVモンキー。原作だとこのレースで唐突に出てくるのだけど、アニメだと、波多野が以前全裸水神祭で謹慎を食らって訓練しているときに、水上の波多野の様子を見ていた沖田が「何の練習をしているんだ?」と喋る伏線がある。この作品、波多野が何故それほど強いのか、何故そんな技を持っているのか、という理由付けが少ないので、この伏線はなかなか良かったと思う。
今回のレースで、今まで「注意」程度の存在だった波多野を、本気で「敵」と見なす榎木。それに、蒲生や洞口親子も、波多野を脅威と見なすようになる。主人公の波多野を中心にして、全員が動き始める。こういう展開は何かこう、非常に燃えるものがありますなぁ!最終回と思われる賞金王決定戦で、どのような展開になるのか、今から凄く楽しみ。このスタッフなら、本当に面白い物を見せてくれそうだ。
どうでもいいけど、現実的に考えればVモンキーって無理だよなぁ。まず間違いなく転覆だろう。それはまぁ、漫画ならではの面白さと言えるけどね。
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