2004/7/4 (日)
● 英雄伝説6 感想
プレイ時間が長すぎたので全然まとめられないけど、適当に感想でも。ネタバレするのも難なので、古典的な手法としてテキストの色を背景色と同一にする。もちろん、スタイルシートが適用されないブラウザや、自分でスタイルを設定している場合は効果が無いのだろうけど、まぁいいや(笑)。
何と言っても、最初から全然完結させるつもりが無かったということに驚かされた。告知も何も無いんだもんなぁ…。
実際の所、最後の瞬間を迎えるまで、この作品は本気で糞シナリオだと思った。
まず、古代の力を巡る王国内部者の陰謀という何とも捻りのない設定。別に英雄伝説に捻りのあるシナリオを求めようという気はあまり無いけど、それでも今までの英雄伝説(ガガーブ)は、もっと色んな要素を加えた上で壮大な話が構成されていて、その展開を楽しむことができた。また、それに伴って、今回の「英雄」がガガーブの「英雄」と比べて一国の英雄という意味での俗物的な「英雄」の意味合いが強いことも気に入らなかった。ガガーブシリーズの「英雄」は、精神的な意味合いが根底にあっただけに、今回のストーリーがやや卑小な代物である印象を受けてしまった。(今回のは言うなれば、英雄伝説IIIでガルガ退治をしたときのジュリオ&クリスが称えられた「英雄」の意味に近い)。
それから、終盤に入るまで本流のストーリーの起伏が乏しいのも不満だった。終盤の怒濤の展開はなかなか燃えたけど、その前振りとなる話が長すぎる。よって、後半に話を詰め込みすぎな印象が拭えず、どうにもバランスの悪い構成であったように思えてしまった。
また、最後の盛り上げ役となるはずのラスボスが、それを倒すことに物語としての必然性がまるで無い存在だったという点に酷く落胆させられた。その上、「イース6」ばりの古代兵器みたいな存在という、何とも盛り上がりに欠ける設定。
でも最後の瞬間、この作品が丸ごと、次の大きな展開へのプロローグでしかないと分かったときに、何だか全て許せてしまった。要するにこの作品は、それこそ英雄伝説IIIのガルガ退治ぐらいの意味しか無いのだな、と。その先にある、ヨシュアを求めるエステルの旅とか、ウロボロスの陰謀とか、壮大な展開を夢想してみたら、凄くワクワクしてきてしまい、今回のストーリーへの不満が本当にどうでもよくなってしまったわけで。
その気分を大いに掻き立てられたのは、最後の引き方にショックを受けたのが大きい。というのも今までの英雄伝説は、最後は確実にハッピーエンドで終わってきたので、ずっと旅をしてきた相方が唐突にいなくなってしまってエンディングを迎えるという展開は、予想していなかっただけに衝撃が大きかった。何だか物凄い裏切られた感じがして、最後のシーンではエステルにかなり感情移入してしまったよ…。
もちろん、作品が全然完結していないことに不満が全くないかと言われれば、そういうわけでもない。ただ自分はファルコム好きを長年(と言っても9年程度だけど)やってるため、次回作も確実に買うことが前提としてあるために、続くことに関しては実際それほど不満は感じない。いつもアニメの「投げっぱなしエンド」に不満の声を漏らしているけど、こちらは最初から完結させるつもりが無く、続きを作る気も無さそうだから不満を漏らしているのであって、今回のように確実に続編を作るつもりで作っているのであれば無問題。
不満があるとすれば、この作品を何も分からず買った人がどう思うだろうか、ということ。買ったゲームが、まさか完結してないだろうなんて普通思わないと思うんだけど…。このような、ゲーム初心者などにあまり向けてない作品作りは、個人的にいかがなものかと考える。英雄伝説はそれほどコアなゲーマーを対象にした作品でもあるまいに…。
しかしこれって、次で完結するんだろうか…。予告ムービーにある「後編用エステル」という文字を見る限り、2部構成だとは思うけど…。
…とまぁ、「空の軌跡」をプレイして、シナリオ全体で思ったのはこんなところ。あとゲームシステムとか音楽とか細かいシーンとかについても色々書きたいけど、その辺は気が向いたらにしておこう。
23:58
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