Rhodanthe* Music Festival 2022 大感謝!! に行った感想

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概要

先日2022年5月8日に開催された、Rhodanthe* のファイナルライブとなる「Rhodanthe* Music Festival 2022 大感謝!!」を見に行ったので、その感想を書いておく。これ書いてる時点で1ヶ月以上経ってるのは、単にずぼらだっただけです…。

背景

Rhodanthe* はきんいろモザイクの出演声優から生まれたユニットであり、同作品の主題歌やキャラソン、イメージソングなどを多数歌っている。自分は今までそれほど思い入れは無く、きんいろモザイクの主題歌が割と好きだったので気になっていた、ぐらいの存在だったし、今までライブなども行ったことはなかった。そもそも、声優等に深い関心が無いので、声優のライブイベント等も積極的には行かない人である。
ただ、過去に作品の舞台となった英国のFosse Farmhouse に訪問したことがあり、劇場版「きんいろモザイク Thank you!!」を劇場で7回見るという謎のハマり方をしていて、それなりに作品自体への思い入れはあったため、最後のライブなので行ってみることにした。

ライブの開催日は5/8でゴールデンウィーク最終日。2022年のゴールデンウィークは個人的に九州を巡る旅行に出掛けていたけれど、このライブの日に合わせて帰宅するようにスケジュールを組んで参加。また、事前に購入した劇場版「きんいろモザイクThank you!」のBDを試聴して、万端の体制で臨んでみた。

結果としては、今回のライブは自分にとって大変楽しく、印象深く、そして感銘を受けたものだったので、その感想を書き残しておきたくて、この文章を書くことにした。

横浜のきんいろモザイク展

…とその前に、このライブ日程に合わせ、近くのマルイシティ横浜で劇場版「きんいろモザイクThank you!!」展が2週間に渡って開催されており、自分はそちらに寄ってから会場に向かっていたので、少し触れておく。

こちらでは、物販の他に、制作資料や原稿などが展示されていたり、携帯のGPSを利用した特別ボイスなどがあり、結構盛り沢山な内容で割と気合いの入った展示だったので、結構楽しめた。自分と同様にライブ行く前に寄ったと思しきファンがたくさん集まっており、かなり盛況だった。自分は物販でグッズをいくつか購入。当日、原作者がサインを書き残したらしいが、私はタイミングが合わなくて見られず。残念。


会場

ライブの会場は横浜・ぴあアリーナMM、1万人以上が入る大舞台となる。
会場に着くとたくさんのファンが集まっており、メッセージを書いたり、会場横のカフェにある限定ドリンクやら限定メニューを食べてたりという感じで、お祭り騒ぎの様相だった。


会場に入って驚いたのは、アリーナの中央にセンターステージが用意されていた点。大きなステージとは思ってたけど、まさかセンターステージまであるとは。あと、ステージのバックが英国カラーを意識した赤と青と白で彩られた豪華な装飾が施されていた点も目を引いた。
開始前にざっと会場を眺めていたところ、ファンクラブ会員向けのアリーナ席は埋まっていた様子だが、スタンド席は後方が空いていて隔席で割り当てらていたぐらいだったので、満員とはいかなかった様子なのが残念。私はファンクラブ会員ではなかったのでスタンド席。ちょっとステージからは遠いけれど、ステージ全体を俯瞰して見る事ができたので、これはこれで悪くないと思った。

セットリスト

今回のセットリストは次のサイトに書かれている。
Rhodanthe* 5月8日(日)、横浜・ぴあアリーナMMにて開催されたラストステージ『Rhodanthe* Music Festival 2022 大感謝!!』オフィシャルレポートが到着! – リスアニ!WEB – アニメ・アニメ音楽のポータルサイト

実に49曲、4時間物長さに渡る盛り沢山の内容となった(実際にはセットリスト1曲目のさらに前に、烏丸先生役の佐藤聡美さんが開始前の案内音声でトーテムポールの歌を歌っていたので、実質50曲と言えるかもしれない)。そんな長丁場でありながら、劇場版の主題歌「きんいろローダンセ」から始まりほぼノンストップで最後まで進行しており、非常に密度が高いステージとなっていた。
このセットリストの内容はきんいろモザイクの主題歌、キャラソンの全てが含まれており、ファイナルライブで全ての持ち歌を歌いきったという意味で、ファイナルに相応しいセットリストとなっている。
ちなみに、この中にはBD/DVDの特典にしか収録されていない曲も多数含まれており、このセットリストが全部分かるのは相当コアなファンに限られるという、かなりハイレベルな内容である。私もBD/DVD特典の曲はよく知らなかったけれど、ライブの開催数日前にYouTubeにて2016年の正月に開催されたライブ「Rhodanthe* New Year Concert」の動画を流しており、これを見て予習しておかげで、大体の曲は把握できていたので助かった。

全曲の感想とはか無理なので、以降に印象に残った部分や、ライブ中にをピックアップして書いてみる。

OP/ED

開幕の「きんいろローダンセ」は、劇場版きんいろモザイクThank you!のOPであり、最後の「Thank You for Your Smile」および「Land of Hope and Glory」は、同作のEDとなっている。本ライブと同じ名前を持つアルバム「Graduation Album 大感謝」の最初と最後の曲でもあるため、この構成は全くの予想通りの選曲だった。むしろこれ以外には考えにくい。今回が(確か)ステージ初披露のはずなので、ライブの最初と最後を飾るに相応しい曲だと思った。これらの曲を初めて生で聞けて結構感動した。なんせ劇場版を7回見た人間なので。
ただ、かなり刷り込まれてしまったおかげで、OPは奈良公園の映像ばかり思い浮かんでしまったのは困ったもんだ。ここが京都で有名な奈良公園ですかー。

キャラクターソング/イメージソング

きんいろモザイクは作品の主題歌の他、各キャラクターのキャラクターソング/イメージソングが多数あり、それぞれのキャラクターに合わせた持ち歌は個性的な曲が多い。
そういった曲を実際のステージではどんなものかと思っていたのだけれど、これが見事にキャラクターに合わせた歌い方になっていて、その歌唱力、演技力にとても感心してしまった。
特に気に入ってたのは、内山夕実さんの「マジカル全開パワー」。2016年のライブで披露され、そのバックダンサー(西明日香さん&種田梨沙さん)のウザさに注目を集めた曲…というのは、事前に配信されたYouTubeのライブ映像で初めて知った。今回もあるかと期待してたら、きちんと期待に応えて歌ってくれたので一安心。今回はダンサーが途中からステージに現れるというちょっと変化球な感じ。あと、ポンポン持ってたのでバックダンサーが余計目立つ。YouTubeで見た時も、この曲だけ明らかに異彩を放っていて印象に強く残っていたので、生で聞けたのは嬉しい。内山夕実さんの声量のある力強い歌唱力も凄い。
あとは、東山奈央さんの「祭りデス☆クリスマス!!」辺りもいかにもカレンのキャラクターらしさがあって良い。基本的にネタ度の高い曲の方が記憶に残りやすいという印象。
余談だけど、これらの曲(を含めたFirst*Mode初回限定版に収録された曲)のアーティスト名義は声優さんの名前なので、定義的にはキャラソンでは無さそう(ライブかラジオでもその辺触れていた気がする)。位置付けはイメージソングか。差はよく分からないけれど。
それ以外にもシノの不思議ちゃんな感じとか、アリスの可愛らしい感じとか、よくキャラクターを表現した曲が多くて良かった。
あと、ここに触れて良い物かどうかよく分かっていないのだけど、種田梨沙さんは歌声があまり出ていなかったのは流石にちょっと気になった。以前病気で休養していた話だけは何となく知っているけれど、恐らくその後遺症なのだろうと思っている(違ってたらすいません)。ただ、それでも歌いにくいパートをうまくフォローしながら歌ってる様子は、舞台の演者としての意気込みや力強さ、情熱が伝わってきて、とても印象深い舞台になっていた。

ロンドンの映像をバックにしたステージ

「憧れパラダイス」から始まる西明日香さんのステージで、ステージ裏に引っ込んだ後にロンドンの街並の映像を背景に歌うという変わった趣向があったのは印象深かった。ただし、会場側はステージに設置されたモニタ上で映像は見られるけれど、客席に取り残された形なのでちょっと残念感はあったりする。配信側の方が映像がよく見えてたはず(会場組・配信組が両方同じように楽しめるステージという意図もあったかもしれない)。
ただ、その後歌いながらステージ裏から戻ってくる途中も映されていて、途中でRhodanthe*のメンバーが徐々に加わっていってまたステージに戻ってくる演出は、面白い趣向だと思ったし、他のライブでは見られない表現だったので、Rhodanthe*の自由奔放さを感じるステージでとても良かった。
ちなみに背景の映像は夜になっていたけれど、日本が夜だったのでロンドンの映像なら朝方の映像じゃないのか…という野暮な突っ込みはしない方向で。

新曲

何と、最後のライブでありながら新曲「Smiling Bouquet」が披露され、ライブ参加者には楽曲が収録されたCDがお土産に貰えるというサプライズがあった。本当にピカピカの新曲なので、最初で最後のライブ披露となる(多分)。このサプライズには個人的にはとても驚かされた。もちろん単純に新曲披露という点の驚きはあったのだけど、それよりも、今回が最後のライブなので今後Rhodanthe*のアーティスト活動も無いし、販売もしないようなので、どう考えても利益に繋がりそうにない新曲を作ることに、企業(この場合はFlyingDogか)がOKを出すことがとても意外だったから、という理由が大きい。恐らく、最後の舞台へのご祝儀であり、ライブに来た人に本当に喜んでほしいという気持ちであり、そうした人情味が強く感じられたのが、個人的にはとても嬉しくて、結構感動してしまった。
曲自体は、今までのきんいろモザイクの楽曲と同様にRhodanthe*らしさが溢れていると感じた。作品やグループの活動を通じての出逢いや体験、そして別れの切なさとそれに続く未来への希望を、作品とリンクさせた形で歌い上げており、Bouquet(花束)という名で表現されている通り、今までの集大成としての曲に相応しい曲だと感じた。
この新曲が、今回のライブで一番印象に残ったシーンだった。

アンコールの新衣装

アンコール後、衣装を変えてメンバーがステージに上がった。その衣装は、原作者の原悠衣先生がこのライブに向けて描き下ろしたイラストの衣装を再現したものとのこと。しかも、これは原悠衣先生にも秘密のサプライズだったらしい。それにも驚かされたのだけど、後日原悠衣先生が、Twitterでキャストの髪型に合わせたキャラクターのイラストを描き下ろすというサプライズ返しをするという展開があり、そのやり取りがとても微笑ましかった。

前述の新曲の話もそうだけど、最後のライブでしか披露しない衣装をわざわざ作っていたり、作者へのサプライズを与えたり、本当にこの最後を盛大に盛り上げたいという気持ちが強く感じられたのは本当に良かった。

トーク

アンコール後に、メンバーから色々な話が語られた。細かい部分は覚えてないのだけど、Rhodanthe*の9年の活動を通して色々な思い出があり、今回の卒業に向けて色んな思いがあるんだなぁ、と感じた。自分は過去の活動のことはよく分からないのだけど、各メンバーからこのグループを本当に大切に思っている気持ちが強く伝わってきた。また、各メンバーの仲の良さが伝わってきて、グループとしての結束の固さも感じられた点は嬉しかった。
トークの中でも触れられたけれど、イギリスのFosse Farmhouseの管理人であるキャロンさんは会場に来られなかったのが残念だったけど、ライブ配信では見ていたようで良かった。英国に泊まりに行ったときに色々お世話になったので、その辺はすごく気になっていた。いつか、Rhodanthe*のメンバーとキャロンさんが、英国のFosse Farmhouseで再開できることを願ってやまない。
あと個人的にちょっと気になった点として、トークの中で「若い人のイベントが多数ある中で、比較的年齢層が高いグループのライブに来てくれてありがとう」みたいな話をされたんだけど、「自分はRhodanthe*だからここに来てるんだよ!年齢とか全然関係無い!」と思ってたんだけど、言うわけにもいかないのでここに書いておく。

しかし、全部終わった後の最後の挨拶で土下座されたのはビックリした(笑)。最後に土下座で終わるグループなんて初めて見たわ。むしろこんな素晴らしいステージを見せて頂いたこちらが土下座したいぐらい。

全体を終えての感想

このライブを終えて一番感じたのは、このRhodanthe*というグループが色んな人に愛されていたんだなぁ、という点だったと思う。そもそもこういった卒業イベントを開催している時点で恵まれていると思うし、

  • 最後に1万人規模の会場を抑える
  • 原作の完結に合わせて、アニメやグループ活動を綺麗に幕引き
  • 最後まで全員がきちんと揃っている(っていうか1人増えてる)
  • 豪華な背景や大掛かりな舞台や演出が凝ってる
  • ゴールデンウィークの日程を押さえる
  • 持ち歌の全曲を披露
  • 4時間のライブ
  • 新曲の披露
  • お土産のCD&パンフ
  • 新衣装を作って原作者にサプライズ

等々といった要素を見てると、本気でこの最後のライブに取り組んだであろうことは想像に難くないし、相当に思い入れや熱意が無いと出来ないと思う。Rhodanthe*のメンバーもそうだけど、ステージの演出や曲を作ってきた人々や、裏で動いてきたスタッフの方々、ファン、それに原作者など、関わる全員が卒業を祝福しているという気持ちが伝わってきた。
もうちょっと下世話な話をすると、4時間のライブするのは練習時間を含めると相当な時間を拘束するはずで、単価の高い声優をそれだけの時間拘束するのはコスト的に割高になるはず。特に最近よく名前を聞くような人も含んでいるので、これだけの長時間ライブを開催することが出来たこと自体がかなり凄いことだと思っている。
また、種田沙織さんが一時期体調を崩されて活動を休止してたり、コロナ禍で色んな影響を受けたり、かなり色々な障害があったと思うのだけど、それらを乗り越えてこのステージを作り上げたのは本当に素晴らしかった。
ライブの最中、「ああ、今自分が見ている光景は、多分他に類を見ない最高のステージなのだろう」という感覚はあったし、ここまで気持ちの籠もったステージを見ることは今後無いかも知れない、と感じるぐらいには印象に残るライブだった。
このライブを演じたRhodanthe*の皆さんや、これらを実現に尽力したスタッフ、今まで支えてきたファンの方々、そして土台となるきんいろモザイクという作品を生み出した原悠衣先生には本当に感謝してもし尽くしきれない。

原悠衣先生は、このライブに対して「きんいろモザイクの原作者で良かった」と仰られているけれど、自分もきんいろモザイクの原作者でありがとう、と言いたい。

あまりにも感極まったので、帰宅後に速攻でRhodanthe*ラジオサポーターズクラブに登録してしまった。残り1ヶ月ちょっとしか期間が無かったけど、まぁ少しばかりRhodanthe*のことを知りたくなったので…。過去のラジオとかもちょこちょこ聞いてるけど、かなり本数が多いので聞ける範囲で。

最後に

ここに書き切れないぐらい色んな思いがありますが、ひとまずここで感想は終わり。
繰り返しになりますが、今回のライブは本当に素晴らしい内容でした。これでRhodanthe*は卒業となりますが、自分はこのライブに参加出来たことを誇りに思いますし、この思い出を大切にしていきたいです。そして、Rhodanthe*というグループがあったことは今後絶対に忘れないと思います。
最後に、「Smiling Bouquet」の歌詞の言葉で締めさせていただければと思います。
特別な魔法をありがとうございました。


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“Rhodanthe* Music Festival 2022 大感謝!! に行った感想” への1件のコメント

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