中綴じ本の作り方を学んだ

今回、コミックマーケット80にサークル参加して48ページのコピー本を作った。サイズはA5。A4を半分にして作れるので一番簡単だったから。

本の綴じ方

作り始めた時は、本の綴じ方すら知らないようなド素人だったので、今回本を作るに当たって色々調べてみた。参考にしたのは以下のサイト。

コピー本の作り方 – Terrestrial Garden
コピー本の作り方/袋綴じ本の作り方 – Terrestrial Garden
コピー本の作り方/中綴じ本の作り方 – Terrestrial Garden
コピー本の作り方/平綴じ本の作り方 – Terrestrial Garden
コピー本の作り方/ホッチキスで綴じられる枚数 – Terrestrial Garden

主に袋綴じ、中綴じ、平綴じが使用されている事が分かった。その中で今回採用したのは、中綴じ。理由は以下の通り。

  • 袋綴じはA4の紙1枚に2ページしか入れられない(ページ数が2の倍数で良い)。48ページだと48枚分の厚さになってかさばる。また、普通のホチキスで48枚綴じるのは物理的に不可能。大きめのホチキスは持ち合わせが無い。
  • 平綴じはA4の紙1枚で4ページ入れられる(ページ数が4の倍数である必要がある)。ただし、ホチキスで綴じるのは24枚分で、これも表紙を含めると普通のホチキスでは少々厳しい。表紙を両面テープや接着剤で留めるのは、上手く出来る自信が無かったし、面倒臭そうだからやりたくなかった。

というわけで、ホチキス基準で中綴じに決定。A4の紙に2in1で両面印刷をして、A5の中綴じ本を作ることにした(ページ数が4の倍数である必要がある)。
ただし中綴じに関しても、本の中央部をホチキスで留めるのは通常のホチキスでは難しいという問題がある。そこで、各所で紹介されていた「ホッチくる」を購入。これは、針の入ったマガジン部を回転させることができるホチキスで、中綴じが簡単に出来る優れもの。大きめの文房具屋に行けば普通に手に入るし、当然Amazon等でも入手可能。

中綴じ用の印刷設定

今回の本は、Windows上でMicrosoft Word形式(.docx)で作成した。ページ設定をして、本文をA5サイズで作成する。問題は、これを中綴じにするための方法。48ページ中綴じの場合、A4へ印刷する際のページ構成は以下のようになる(赤丸の中の数字がページ)。なお、今回は左綴じで作成した。

Wordから機械的に生成しようと思ったが、どうもやり方がよく分からなかった。しかし少し調べてみると、PDFファイルからであれば、簡単に出来るらしい事が分かった。そんなわけで、まずはWordファイルをPDF形式に変換する。
ちなみに、最近のOffice製品についているPDF出力機能は、印刷出力と微妙に異なる表示になるので、使わない方が良い(アレはハイパーリンクや見出しを維持したい時など、電子的な利便性を求める時に使う)。印刷結果をPDFに出力できるツールを使うのが無難。

次に、生成したPDFファイルの印刷設定から以下のように冊子の印刷を行うようにする(例は、Adobe ReaderとPDF-XChange Vewer)。すると、上図で示したようなページ割り振りにして印刷してくれる。右綴じの場合は、該当する項目にチェックを入れること。とじしろ分の余白の設定は好みで。

印刷・コピー

自前で両面印刷対応のレーザープリンタを持っているならば、上記の設定からそのまま印刷すれば良いが、通常はコンビニのコピー機に駆け込む事になる。(両面対応のインクジェットプリンタでの大量印刷は、あまり現実的ではないと思う。)
今回初めて知ったけれど、コンビニのコピー機は通常、片面のコピーしか対応していないし、用紙持ち込みにも対応していないそうで…。
ただ最近は、SDカードやUSBメモリに保存されたデータの印刷にも対応しており、コンビニによってはここから両面印刷の印刷も対応している。特に、セブンイレブンのコピー機はPDFファイルからの両面印刷にも対応している。

そこでまず、CubePDF等の印刷結果をPDFに出力できるツールをインストールしておく。そして、PDFファイルの印刷出力先をそのツールに設定し、中綴じ用のPDFファイルを作成する(この時点で、Wordから出力したPDFファイルと、そこから更に中綴じ用に出力したPDFファイルの2つが存在することになる)。
この生成したPDFファイルを、SDカードやUSBメモリ等に入れてセブンイレブンに駆け込む。これを両面印刷すると、中綴じ本のページ構成そのままで出力されるため、ページの差し替えや並び替えの手間が省けるという寸法。ただ、両面印刷は紙の巻き戻しが発生するので印刷時間が少し長くなるのがネック。
参考までに、印刷時の設定を以下に示す。長辺とじ、短辺とじの設定にさえ気を付ければ特に問題ないかと。

参考1:7-11コピー機でデータから両面印刷コピー本を作る1 – FC2ノウハウ
参考2:クロノス・クラウン – USBメモリーを利用した セブンイレブンのコピー機での コピー本印刷 DVDジャケット印刷

まとめ

そんなわけで、中綴じ本を作るための手順をまとめてみた。中綴じ本なんて初めて作ったけど、今は情報や環境が良く整っているので、初めてでも割と何とかなるもんだなぁ…という感想。
今回は30部x2カ所のホチキス留め。慣れない作業だったので少し時間がかかったけど、まぁそれなりの物が出来たと思う。ただ、48ページの中綴じは中央付近のページが冊子の裾からせり出してくるので、ちょっと無理があったかな、と。

なお、今回は全ての原稿をWordから作成したけれど、これを別のデータ(Excelや画像データ等)と組み合わせて作る場合、全てのデータを一旦PDFに出力して、PDF編集ソフトウェアでページを結合して印刷用PDFを作成するのが良いと思う。ページの結合や入れ替えなら、PDForsellといったフリーソフトでも可能。


Posted by:

Posted At:

Modified At:

コメント

“中綴じ本の作り方を学んだ” への1件のコメント

  1. […] が完成したのが数日前だったという事で、再び自分で製本する事に…。前回、Melog: 中綴じ本の作り方を学んだなんてエントリを残しておいて良かったよ…、おかげで大部色々省略できた […]

コメントを残す

このサイトはスパムを低減するために Akismet を使っています。コメントデータの処理方法の詳細はこちらをご覧ください