ゼーガペイン 第9話 「ウェットダメージ」

20060608_zegapain.jpg先週分。

登場キャラクターに対してとことん救いのない設定だなぁ…と。
量子コンピュータに保存されたデータは、データのコピー・バックアップといった物が不可能であるがゆえに、一度損壊した固有のデータは修復が効かない。また、人間その物を保存するためのデータ量の膨大さから、量子テレポートによる情報の損失は免れず、量子テレポートを繰り返すたびに固有のデータは徐々に欠損してしまう。
キョウはかつて一度、何らかの影響によって記憶の大部分が欠落してしまっており、今現在は生まれ変わった形で存在しているという。

パッと見た感じでは、「記憶を失った主人公」といった比較的多数見受けられる設定。でも、その設定にSF的な裏付けを持たせて、筋の通った強い説得力を作り出している。そしてその説得力が、崩壊した世界、記憶を失っていくキャラクターといった覆しようのない絶望的な設定を強く引き立て、ご都合主義といった楽観的な見方を否定して、大きな無常感を作り出しているように感じる。。
改めて思うけど、この作品は本当に設定が良くできてるし、面白くて魅力的。舞浜サーバの件や今回の記憶に関する件など、明かされる事実に大きな意外性があって衝撃的であるため、作品にグイグイと引き込まれる。また、この絶望的な事実を突きつけられた事で、今後の物語がまるで読めなくなり、先の展開が非常に気になってしまう。
ただし、設定上に難点が一つ。量子コンピュータのデータがコピーできないという理屈が全く分かりません(笑)。コンピュータの話はあれこれ分かるけど、量子コンピュータに関しては1と0の間に値が保持できる計算機(正しくは、0でも1でもある状態を保持できる、だそうで)とういレベルの認識しか無いもので。あまりに分からなくて悔しかったから、とりあえずAmazonで量子コンピュータに関する書籍を一冊購入。量子コンピュータについて少し勉強してみよう。

あと今回、周囲の話や状況から、世界の中における自分の立場が徐々に浮き彫りになってきた事で、かつて一度記憶を失っているとキョウが自分で気がつく過程では、主人公が疑念を徐々に確信に変えていく様子が面白かった。そしてそれを確信した上で、過去の自分に対して「そんな俺は、いらねーー!」と振り切るように叫ぶ場面は印象的だったなぁ。
出口のない悩みでウジウジと悩んでるのではなくて、きちんと考えて、答えを出して、それでいて自分をハッキリ示す様子は、非常に爽快感があって良かったです。

とにかく、設定や話の内容がとても面白い作品なので、今後も期待しております。

追記

a href=”http://www8.big.or.jp/~vid/Diary/20060609.html#p04″>- Empty Talk -(2006-06-09)
White’s Free Talk : どちらでもある。

こちらに、この量子コンピュータの設定についての話が掲載されています。
しかし…難しい!(笑)
こちらは、書籍を読んでいても理解に四苦八苦している有様です。


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