次期WindowsのLonghornでは、標準フォントが現在のMSフォントから、Meiryoフォントという物になるため、AAがずれるとのこと(現在2chのアスキーアートは、「MS Pゴシック」フォント(12pt)が基準…のはず。余談だけど、スタイルシートでフォントを指定する際は「MS P」と全角を用いる。)。自分はLonghornのプレビュー版とかをいじった事はないけど、色々検索してみたたところ実際のスクリーンショット等もあり、AAがずれる事は間違いない様子。既にAA対応のパッチもあるそうだけど。
いつかはこういう事態が起こるのではないかと大体予想していたので、それほど驚きではないかな。AAという文化自体、日本語Windows OS上のデフォルトブラウザInternet Explorerの初期状態で見られる事を前提とした、現在日本のPCユーザーの中で最も多いであろう人間を基準にした曖昧で不安定な代物。少しWindowsの仕様が変わってその基準が揺らげば、すぐに問題が起こってしまうことは容易に想像できる。
既にAAは日本で大きく(というほどでもないけど、局地的には)広まっているので、この基準が変わる事はないだろうけど、Longhornになると閲覧に一手間かかるようになる分、AAに対する関心が薄れてしまう可能性はあるかも。
ユーザー側の解決策としては、パッチを当てるという方法があるらしい。まぁ2chに貼られたAAに関しては、2chブラウザで見ている分には何ら問題ないだろうけどね。AAを貼る側の解決策としては、スタイルシートでスタイルを決め打ちしてしまうこと。自分のサイトのText Artによると、
font-size:12pt;
font-family: “MS Pゴシック”,”MS PGothic”,”Mona”,sans-serif;
line-height:18px;
これで何とかなる…と思う(”Mona”はモナーフォントのはずなんだけど、自分では未確認)。いくらMeiryoフォントが標準になるとはいっても、MSPゴシックフォントが完全に消滅するわけでもないでしょう、多分。
ここでちょっと個人的に思う事を一つ。
自分はAAという文化は面白いと思う。ただ、テキストによって絵を表現したAAという物は、基本的に「ノイズ」なんだよね。つまり、テキストは本来読み上げる事で意味を為す物だけど、AAという文字や記号の羅列は、読み上げても意味を為さない。WindowsのIEという環境においてのみ、(コンピューターでは視覚情報として認識できないため)人間にとって視覚情報としての意味は持ついわば暗号のような代物(1行AAに関してはその限りではないけど)。
これを認識できる人間・環境という条件が整っていれば問題ないけど、世の中にはそうでない人間・環境の人間も当然いる。視覚障害者や他のOSを使用している人間等だ。こういう人達にとって、AAはノイズにしかならない。
だから、自分としては文章の中にAAを織り交ぜるという書き方は好きではない。今まで書いてきた文章の中にAAは入れてないし、これからも入れない。AAを描くにしても、作品として見せることにしている。
最近AAを貼るサイトを数多く見受けるけど、自分としては、そこにAAを置く意味を少し考えてみてほしいなぁ、と思う。まぁ余計なお世話なんだけど。
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