巌窟王 21話 「貴公子の正体」

あー、大分アニメを溜め込んでしまった。2週遅れ。

伯爵が自分の正体を明かし、ダングラールとヴィルフォールに復讐する話。タイトル「貴公子の正体」の通り、伯爵とモルセール(モンデゴ)、ダングラール、ヴィルフォール達の過去、およびアンドレアの正体が明かされ、復讐の動機が明らかになる。
今回の話は、前半でダングラールへの復讐、後半でヴィルフォールへの復讐という構成で、少々忙しくて、復讐の結末としてはあっけなかったように思えた。それに、ヴィルフォールはかなり前に退場したっきりで、今回唐突に話の舞台に登ってくるので、今ひとつ話に乗り切れない感じ。ダングラール、ヴィルフィールそれぞれ1話ずつ復讐するぐらいで良かったのに。

20050321_gankutu_1.jpgダングラールへの復讐は、金塊を積んだ宇宙船に隔離という結末。金の亡者に対しては、金だけの所に放り出すことで復讐を果たす、と。割とそのまんまな感じ(笑)。
伯爵は、以前の契約に基づいて5兆フランを現金で催促していたけど、復讐完了目前のこの期に及んで、わざわざ持ち出すほどの事でもないような。復讐の手段というより、ただの嫌味にしかなってなくて、それがあまり伯爵らしくない感じがしたなぁ。
伯爵がダングラールに金塊を突きつけるシーンはちょっと間抜けな構図に感じたけど、これはつまり、ダングラールがエドモンに対して助けを求める所に金塊を突きつけ、そこでダングラールが金塊を取った事で、ダングラールの救いようのない金への執着心を示していた…ということでいいのかな?

20050321_gankutu_2.jpgヴィルフォールに関しては、裁判の内容が少し分かりにくくて、最初アンドレアが証人として引き出された理由が良く分からなかった。これはつまり、
ヴィルフォール曰く、伯爵にヴァランティーヌ毒殺の罪を着せようとしたのは、保身ではなく伯爵の危険性を考えた結果の事である。

アンドレア曰く、かつてヴィルフォールは、愛人ビクトリアとの間にできた自分を、保身のために殺そうとした事がある。

今回も保身のための行為ではないか。
という流れ…ということか。裁判については良く分からないけど、そういうのは証人としてどれほどの意味があるんだろう?ところで、こういう時だけDNA判定結果とか、そういうハイテクを持ち出すのはちょっとずるい気がする(笑)。

20050321_gankutu_3.jpgアンドレアに関しては、最後までいい表情を見せてくれて大変満足。関智一氏の演技とアンドレアの表情の組み合わせは最高だ(笑)。
アンドレアは結局、ヴィルフォールとビクトリアに復讐する事が目的なのか。ビクトリアに関しては、関係を持った上で自分の素性を明かす事で復讐としていることになる。それと、ダングラールの娘、ユージェニーも復讐の対象だったみたいだけど、何故ヴィルフォールの娘、ヴァランティーヌは復讐の対象になってないんだろう?その辺が今ひとつ分からなかった。
最後、牢獄に戻される時に布きれを眺めながら見せたアンドレアの表情は何だろ?復讐を終えた後の空しさとかそういうのかと思ったけど、布を大事そうにしまっていた所を見ると、出生が出生とはいえ、両親が自分の事を子供と認識してくれた事に対する嬉しさとか、そんな感じだろうか。
そういえば、結局アンドレアがどのような流れで伯爵を手を組んでいたのか、その辺が良く分からなかったなぁ。目的が一致していたから、というのはもちろんあるだろうけど、完全に伯爵に利用されるだけだった事については、どう思っているのか…。

伯爵の正体、エドモン・ダンテスは実直かつ有能な人物だったけど、それが災いして罠に嵌められ、命を取られかけたり、婚約者を奪われたり。対する主人公のアルベールは、愚直かつ無能な人物だけど、友人から多くの助けを得て、命を救われたり、婚約者との関係を取り戻してくれたり。あぁ、この作品のテーマはつまり、友人は選んだ方いいということか(多分違う)。


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