何やら群馬大学の学園祭で、ゲストにお笑いコンビの「磁石」と「あばれヌンチャク」が来るらしく、友人からそのステージのチケットがあるからと誘われたので、行ってきた。実はお笑いの人はあまり知らないけど、一応「あばれヌンチャク」の方は何となく知ってたなぁ。
で、実際目の前でお笑いの芸を見てみた感想としては、「あぁ、やっぱりプロなんだな」と。何と言うか、「相手を楽しませるための喋りが上手い」…とでも言えばいいのかな。当たり前といえば当たり前のことだけど、実際難しい事だと思う。
まず、相手を笑わせるツボを押さえたネタを提供する事はもちろん、その面白さを十二分に引き出す話術が巧みで、畳みかけるように話に引き込んでしまう。マイクが出てない、時間が余ってしまったといった非常時でも、上手く場を取り繕ってしまう。また、広い空間に良く通る声とハキハキとした喋り方を備え、大勢の観客がいる場でも結構聞き取りやすかった。それから、ネタを見せた後に起こる観客の笑いで自分の声が消されないように、観客の笑いが静まった直後に話し始めるタイミングは、間を空けすぎず詰めすぎずと絶妙だったと感じた。
とにかく、「喋り」に関してはやはり相当の訓練を積んでるんだろうなぁ、と思った。このステージの司会者の学生がステージで簡単な漫才をしていたのだけど、比較してみるとその違いがよく分かる。
で、肝心のネタに関しては面白かったのもあり、それほど面白くなかったのもあり。平均的には結構面白かった。
ただ、両方のコンビとも、漫画・アニメネタ(サザエさんとかドラゴンボールとか)が多数あったのが少し気になった。自分はお笑いバトルとかあまり見てなかったので恒例的なことなのかどうか分からないのだけど、多数の人間に見せる芸に、知らない人が少なからずいるであろうネタ(具体的には、磁石が見せた「クリリンのことかー!」というネタとか)を織り込むのはあまり感心しない。ああいうのは内輪ネタで楽しむものだと思ってるので。面白い事は面白いけど、これはどっちかと言えばオタが元ネタを知ってニヤリとするタイプの面白さだ。
また、磁石が最初の方で新潟地震を少しネタにしたのは不謹慎かな、と思った。ちょうど1週間前に新潟にいたとの事で、新幹線が止まってしまったといった自身の経験を話題にするのはいいと思うけど、それ以外にも触れていた部分に関しては、個人的にはちょっと引き気味。
あばれヌンチャクの方に関しては、「死ね!」といった感じの、勢い任せなだけで笑えないところがあったり、「NHKだと怒られる」と称してやや品のないネタを披露するといった露骨な点があったのが気になったかな。
…とまぁ個人的に少々問題と感じた点は少なからずあったけど、先述したように平均的には面白いネタが多く、全体的には結構楽しむ事ができた。ちなみに、全体的に見るとあばれヌンチャクのスケッチブックコント方が、ネタとして面白かった。
今回、初めて生でお笑いを見たけど、テレビで見るのと違って場の雰囲気があるので、テレビで見るよりは面白く感じられた。なるほど、こういうのを生で見に行くというのも悪くないもんだ。
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