「次世代DVD戦争」に早期決着を迫った市場のスピード 東芝がHD DVD撤退 – ITmedia News
東芝「HD DVD撤退」で問われる“敗戦処理” – ITmedia News
東芝、HD DVD事業終息記者会見。次世代DVD争いに終止符
正式発表ということで。
まぁ、結末はもう何ヶ月も前から大体分かってはいたことなので驚きはしないけど、ニュース報道の過熱っぷりと、2ちゃんねるのAV機器板がお祭り騒ぎになっている事には驚いた(笑)。
個人的には技術的な面からHD DVD応援派だったのだけど、消費者の利便性等を著しく損なう規格分裂なんてものは無い方がいいに決まっているので、こうしてBlu-rayに統合された事については喜ばしいと思う。
それにしても、東芝は決断が早かったねぇ。まぁこれ以上ダラダラ規格を延命させても傷口を広げるだけだろうし決断としては正しいと思うのだけど、今回のように撤退を高らかに宣言する思い切りの良さは凄い。
もちろん、無駄に継続して発生するコストを天秤にかけた上でこのような対応をしているのだとは思うけど、これが果たしてユーザーからはどう映るのか。今後、東芝には「負け」のイメージとユーザーを切り捨ててしまうかのようなイメージがどうしても付きまとう事になってしまうけど、それがブランド力と売り上げにどう影響するのやら。その影響は、決して小さいものではないと思う。東芝はテレビやレコーダといったデジタル家電を事業の柱の一つとして据えていたけど、今回のHD DVD撤退によって今後どういった影響が出るのかが気になるところ。個人的には、東芝製品好きなんだけどねぇ。今使ってるテレビもレコーダも東芝製だし。
ただ個人的に、今回の東芝の対応は割と好ましいと思えた。完全に「負け」を宣言することで、ユーザーをBlu-rayの方へと誘導し、消費者に余計な混乱を与えないという意味で。もっとも、最初から余計な規格争いなんぞするな、という話ではあるのだけど。
ところで、HD RecとAVRECの変な規格争いはどうするんだろう。その辺もきちんと後始末してもらいたいところ。
余談だけど、この「HD DVD」という名称は絶対に良くないと思う。さらに、ニュースや報道では、Blu-rayとHD DVDの総称として「次世代DVD」の名称がすっかり定着している点もいただけない。まるで、HD DVDがDVDの上位互換メディアであるかのような印象を与えている。さらに悪い事に、HDDレコーダは録画媒体を「HDD + DVD」などと表記としていたりする。
こうなると何も知らない一般消費者は、「もしかしたら、気付かないうちに家の機器もHD DVDを使用しているのかもしれない」という変な誤解をしてしまう。
というか、実際うちの親がそれでして(笑)。東芝撤退の報道があった日に親から電話がかかってきて、「うちのは大丈夫なのか」と聞かれましたさ。ちなみに実家で使っているのは、「RD-W300」。DVD, VHS, HDDの一体型で、HD DVDとは何の関係もない。…ってな事を電話で必死に説明したら、何とか納得してくれた。
とりあえず、HD DVDという名称を考えた馬鹿者とそれを承認した経営陣には、文句の二つ三つはくれてやりたいです。その点、Blu-rayという名称は、DVDとの差別化が図られて割と良い感じだと思います。
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