「泪」は「なみだ」と読むらしい。
今回はついにあのシーン。「ねぇロミオ、貴方はどうしてロミオなの」という台詞が登場。
でも、何だかえらく唐突な印象な印象だなぁ。そもそもあのシーンって原作では夜のテラスじゃなかったっけ。そういう印象があったから、まさかこんな朝露のきらめくシーンで展開されるとは思わなかった。
このシーンを見て思い出したのは、第四幕「恥じらい~雨に打たれて~」で、オーディーンの姿でロミオに出会ったジュリエットが、ロミオと交わした会話。もう一度ロミオ名前を聞き返して「馬鹿だ、私…もう一度尋ねたところで、名前が変わるはずないのに…」と自嘲気味になジュリエット。このシーンでジュリエットは、自分の名前を嫌っている事を打ち明けるロミオに対して、その名前が捨てられるかと尋ねていた。
個人的にそのシーンがとても印象的で気に入っていたのだけど、今回の場面のロミオが言った「君のためなら、僕はモンタギューの名を捨てよう。僕はロミオ、それ以外の名前はいらない。」という台詞は、その問いに対する答えとして描かれているわけね。
対立するモンタギュー家とキャピュレット家を代表する両者であるからこそ、名前という言葉が大きな意味を持って描かれているな、と感じる。
それにしても、こんな時ぐらい特殊エンディングでもいいじゃないかと思うんだけど。あんなアップテンポな曲じゃなくて、もっとこう、しっとりとした静かな曲で。今回ほどエンディングに空気読めと思った事はない。
あと今回は、モンタギュー親父はちょっと弱みを見せてガッカリだ。個人的には、悠然と構えた悪役であってほしかったのに…。
コメントを残す