字幕による動画への付加価値

ねとらぼ:ニコ動で番組先行公開、コメント付きでテレビ放送 – ITmedia News
スラッシュドット・ジャパン | ニコニコ動画で先行公開した番組を、地上波でコメント付きで放送する試み

 テレビ神奈川(tvk)の番組「ニコバンYME」が、テレビで放送予定の番組の一部を、「ニコニコ動画」で先行公開している。動画はコメントを受け付けており、動画と投稿されたコメントを合わせてテレビで放送する。

というわけで、tvkがニコニコ動画に寄せられた字幕を本放送で流すそうで。ちなみに、同様の試みは以前も行われていたようで…全然知らなかった。
アニメ「ペンギン娘」、ニコ動コメント付きでテレビ放送 – ITmedia News

テレビ局が自局よりも先にネットで番組を放送するというのは、放送局の立場的にどうなんでしょ、という疑問がまずパッと思い浮かぶ。まぁ、実験的な試みなんだろうけど。
これだけを見ると、ニコニコ動画みたいに字幕が流れるというより、も放送の中で少しずつ流すという感じなのかなぁ。

でまぁ、この記事で気になったのはここ。

1月14日までに投稿されたコメントを、1月31日の放送で流す予定。「テレビ放送の際に問題のあるコメントは削除するが、できる限り多く紹介したい」としている。

近年、ニコニコ動画のような文字による付加的な動画の楽しみ方が徐々に脚光を浴びてきている。
自分は以前からテレビ実況が大好きで、実況が楽しくてテレビを見ていたと言っても過言ではないぐらい。実況をきちんと正式サービス化すれば、映像の楽しみ方の幅が広がるし、テレビ局としても決して不利益とはならないはず。…などと考えていたので、こういうサービスが生まれてくるのは結構興味深い。
ネットによるテレビ離れが深刻化している中、ネットとテレビを融合させたサービスの形として、恐らく今後もこういったサービスが増えていくんじゃないかと思う。

しかし、実況で一番問題になると考えられるのは、ユーザーが任意に書き込めてしまう事によって、どうしても閲覧には不適切な内容が入り込んでしまう事。上記の内容は、こういった部分を回避するための施策であると考えられる。
いくら字幕が放送局のサービスではないと言っても、そこで見ている映像がテレビに映された物である以上、視聴者側からは放送局による映像であると判断されてしまう。それは放送局にとってマイナスに働いてしまう可能性が高い。
ニコニコ動画のような、最初からユーザーの手で映像の提供まで行われるようなサービスであればユーザー側の理解も得やすいだろうけど、放送される映像に責任を持たなくてはいけないテレビはそういうわけにも行かない。

今回の試みはその辺りの折衷案という事なのだろうと思う。まぁ、放送側によってコメントが削られてしまった時点で、かなり本来の魅力が削がれてしまう事は間違いないと思うのだけど、この試みによってサービスを模索していくのはアリだと思う。

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角川も妙な事をやり出したなぁ。
ちょっと見てみたけど、サンプルとしていくつかのアニメに英語字幕がついている。こちらはニコニコ動画のような実況的な物ではなく、洋画を見るときに出る字幕を作るモノのようだ。
要するに、ファンサブ対策として海外に先に動画を配信し、ある程度抑制できる状態にしておいて、あわよくば海外で売るときの字幕作成のコストを低減させるための施策、といった感じだろうか。


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