ITmediaニュース:ハードディスクの小型化は限界により。
ハードディスク全体の容積の大部分を決定するのがプラターであるため、このことは製品の小型化に限界が見え始めたこと、ならびにフラッシュメモリとの競争が激化する可能性があることを意味する。
IDCアナリストのDave Reinselは、「ハードディスクを小型化すると記憶容量は半分になる」と言う。東芝の0.85インチドライブは、4Gバイトが上限になっている。そうした事情から、0.5インチドライブは2Gバイトが上限だが、この容量ではフラッシュメモリとの価格競争が激しくなる。
0.85インチのHDDというのは、ASCII24の記事「東芝、0.85インチHDDを開発――ディスク径は約22ミリ」の写真参照。これはSDカードとほぼ同等の面積とのこと。
HDDは構造が複雑な分小型化には明らかに不利なデバイスだけど、それでもフラッシュメモリ市場を、完全ではないにしても侵食するだけの小型化ができることに驚かされる。しかも「小型化」が無理と言っているのであって、現行の4G~5Gバイトから1年以内には8G~10Gバイトに拡大できるようになる
ことから、「高密度化」は限界ではない様子。もっとも、以前読んだ記事では原子の大きさ的にそろそろHDDの高密度化にも限界が見えているとか何とか。
最近は、HDDレコーダーの需要拡大、PCがメディアレコーダーとしての役割を果たすことに伴う大容量化需要、iPod等の携帯HDDプレイヤー等、メディアのデジタル化、デジタルコンテンツを操作する事の一般化によって、HDDの需要が著しく増加している。また、ITmediaニュース:ついに10Gバイト――大容量無料オンラインストレージが米国に登場に見られるような、ネットワークストレージ容量の拡大や、それに伴うネットワークインフラの増加によっても、需要が喚起されていると考えられる。その上、今回の記事を読むとフラッシュメモリの市場にすら食い込もうとしている。今のところ、この傾向は増加の一途で留まる兆候は見られない。
ストレージ業界が今後どのような動きを見せるのか、個人的に注目していきたいところ。また、高密度化が限界に来た段階で、次にどのようなステップを踏むのかも気になる。個人的には、もっと革新的なデバイスが登場してほしい。(前にも書いたような気がするけど)具体的に言えば3次元記録型メディアの登場を期待したい。
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