HD DVDの先制パンチ~各映画スタジオの発売予定タイトルを公開

HD DVDの先制パンチ~各映画スタジオの発売予定タイトルを公開

次世代光ディスク規格戦争で、Blu-ray Disc と対立する HD DVD陣営に属する各映画スタジオの発売予定タイトルを公開した、という記事。

こんな物を公開しても、市場にモノが無いんじゃお話にならないような気もするけど…。
両陣営に属する映画会社の売り上げシェアは、DVD-Access: ディズニー Blu-ray Discのサポート表明を見ると、ほとんど互角。どっちが勝ってもおかしくはない。このままズルズルと不毛な争いを続けるのか…。過去のVHSベータ戦争は明確に勝敗が決定したけど、今回はどちらかが勝つ事は無く、どっちも負けるか、どちらかが負けないかのいずれかに終わるだろうな、と思う。
そう思う理由は、VHSベータ戦争を経てきた事その物にある。VHSは主に、「コンテンツ」の充実や3倍録画という武器によって勝利した(と考えている)。今回は両者ともその点を踏まえた上で戦略を立ててくると考えられ、その結果どちらも「負けない」状況が生まれると考えられるから。そして現実に、コンテンツのシェアに差はほとんど無い。それにHD-DVDにしろBlu-rayにしろ、ただのデジタルデータ記録用の12cmディスクメディア(とコーデックの組み合わせ)でしかなく、容量(記録時間)の差がある程度で、機能的な差もほとんど無い。これでは、明確に勝てる要素を見つける方が難しい。
また、もう一つの理由として、既にDVDによってデジタル録画が実現されていることが挙げられる。消費者の購買意欲を煽るのは、画質等ではなく利便性である事は明白。一旦録画機器がデジタル化されている市場に対し、利便性の変わらないまま品質だけ良くなったデジタル機器を投入したところで、普及するとは到底思えない。CDからDVD-Audioに移行させるような物。需要が多くない。

また過去と同じような規格戦争の繰り返し。企業は過去に何んできたのか。…少なくとも、ビデオ市場の戦略だけは学び取ったらしいが、それが状況をさらに悪化させているように思えるのは、どうしたもんか。
ちなみに、DVD+-と同じように両対応機器が出るというのは、記事の中で否定されている。このことも混乱に拍車をかけそう。
ちなみに、自分が選択するとしたら「見たいアニメがある方」で(笑)。


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