2004/4/19 (月)
● PLANETES 26話
最終回。
はぁーーー、とうとう終わってしまった。半年前にNHKの番組紹介で「宇宙のゴミ拾い」というコンセプトを聞いてちょっと面白そうだと思い、1回目を眠い目をこすりながら初めて見て、その面白さに魅せられて以来ずっとこれを目的に土曜は必ず朝8時に起き、毎回感想を付けてきたけど、本当にそれだけの面白さがある作品だった。
まず最終回の感想。
最終回は、全体がエピローグ的な物だったけど、今まで綴ってきたドラマを集約する物として大変良かったと思う。
まず何と言っても、ハチマキとタナベ。前回でハチマキが元に戻って、ハチマキとタナベの関係が元通りになってるのが、今までの暗い展開の反動で何とも微笑ましく感じられて、本当に良かったと思えた。しりとりで告白のシーンはちょっと臭い感じがしたけど(笑)。でも、「結婚しよう」「…うん」のシーンでハチマキが光を背に振り返る辺りが、1話目の「トイボックスに帰るぞ。You copy?」「あ、I copyです」のシーンに被っていて何とも憎い演出だなぁ、と。しかし、結局ハチマキは本当に木星に行くんだな…。最後にタナベは九太郎の質問に平静に答えてたけど、実際新婚で7年もいなくなったら大変だよなぁ…。
それから、ノノとハキムを巡り合わせは面白かった。国境を知らずに生きたノノと、国に拘り続けてきたハキム。このシーンで、この二人がある意味非常に対称的な人間であることに気付かされた。ノノが光の中に立っているのに対して、ハキムが闇の中に立っている演出でもそれが強調されている。ハキムのが最後に漏らした「確かに見えないな、そんなものは」という台詞は、正に11話でテマラが言った「ここからは、国境線なんて見えないのに…。ただ、地球があるだけなのに…」と同じ意味を持つものだろうな。その後に「だがしかし、それでも私は…」と、あくまでもテロリストとしての道を歩もうとするのが、ハキムとテマラの違いということか。そういえば、月面基地からあんな近いところに秘密基地があるのはちょっと不自然のような気が。
しかし一方のクレアが、テマラと同じ道を歩もうとしているという点は面白い。
あと気になった点を色々。
・チェンシンとハキムのエピソードはちょっともの足りない感じ。もう少し色々描写があってほしかったところ。
・ドルフ社長がいい味だしてた。今までずっと堪え忍びつつも、ロックスミスを擁したりと手を回し、最後の最後で手のひらを返して形成を一気に逆転させた手腕はさすが。
・リュシーとコリンは結局結ばれたんだな。似たもの同士、親父を上手く利用して生きていきそうだ(笑)。
・デブリ課の課長見たとき、髪の色が違うので「色指定ミスか?」などと勘ぐってしまった(笑)。ヅラだったのか…。
・ロックスミス、今度は土星か!でも、少なくともロックスミスが生きているうちは実現しなさそうな気が。
・今回のOP、やはり色々微妙な変化があったけど、一番気になったのはハチマキと黒ハチマキが対峙する一瞬のカット。いつもは両方同時にフッっと消えてたのに今回は黒ハチマキだけが消え、ハチマキが残っていたのは何とも上手いなぁ、と感じた。
・今まで出てきたサブキャラクター全てを最後に描いてる点が面白い。それぞれのキャラクターがハチマキと「繋がっている」ということを描いた演出ということかな。
次に全体の感想。
何が良かったかと言えば、まずその脚本。デブリ屋という一風変わったテーマでで、そこに起こる人間ドラマを実に丁寧に描けていたと思う。また、何一つ使い捨ての話が無く、正に最後でハチが悟っていたように、全てが「繋がって」作品が作られていたのには感心した。また、シリアスな展開とコミカルな展開が織り交ぜられて実にテンポ良く話が作られていた点も良かった。とにかく、脚本はピカ一だった。
あと、作画や音楽などの演出的な面も良かった。作画に関してはとにかく良く書き込まれていたし、初期の頃、「ふたつスピカ」が始まる前に放送したプラネテスの製作風景を見たおかげで、背景となる地球の作画に関しても注目していたけど、確かにかなり作り込まれていたという印象。音楽に関しても、BGM及びOP、EDが作品によくマッチしてて、作品をよく盛り上げていたと思う。また、話が進むたびに微妙にOPが入れ替わって、それが今後の伏線になっていたりといった演出も憎い。
もう何だか全てにおいてべた褒めしてるけど、今なら何でも褒めてやるさ!6話(忍者の話)だって褒めてもいい(笑)。あばたもえくぼということで。
とまぁどうでもいい事を書き綴ったし、書き足りないような気もするけど、とにかくこんな面白い作品に出会えたのは本当によかった。しかし、土曜朝8時のBSなんて普通だったら見なかっただろうなぁ。アニオタやってて本当によかった(笑)。
ちなみにあまり関係ないけ話だけど、一番良かったエピソードは11話だなぁ。この話の脚本の出来は本当に素晴らしかった。実は最初見たとき、話の最後でボロボロ泣いてしまったよ…。あんなに泣いてしまった話は、後にも先にもあれだけだったなぁ。
今見られなかった人も、どうやら地上波で再放送する予定があるとかいう話が出ているようなので(確定事項かどうかは知らない)、そのときに是非見ましょう(もっとも、見なかった人はこんな文章読んでないだろうけど)。
それではスタッフの皆さん、本当にお疲れ様でした。NHKさん、放送してくれてありがとう。DVDは絶対全巻揃えます。だから、今後もこういう作品を是非お願いします。
半年間どうもありがとうございました。
記念絵
23:44
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今回は色つき。相変わらずWindowsのアイコン流用してるので、コッソリと…。
ここで書いてる時点でコッソリも糞も無いけど。
17:17
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