動画コーデックDivXを開発するDivX社は、8月2日から「Stage6」という動画投稿・共有サイトを開設した。いわゆる、YouTubeやGoogle Videoとサービスとしては同じ物。ただ違うのは、FlashではなくDivXコーデックの動画を用いる事。何故かたまにXvid動画も転がってるんだけど…。どうやら、再エンコードをせずにアップロードされた動画がそのまま表示されるようで。音声に制約は無いのかな?MP3のしか見た事無いけど。
なるほど、コーデック開発している企業がこういった人気の集めやすい動画共有サイトを開設する事は、自社のコーデック普及を促す上手い手だ。最初見たとき、自分はこの商売方法には感心してしまった。
さてこのStage6、ただ閲覧するだけでなく動画のダウンロードをすることができる。その際、コンテナはAVIではなく、DivX Media Format(DIVXコンテナ)となる。拡張子がdivxという見慣れない形式だけど、どうやらDivX6から出てきた最近の物らしい。
さてここからが本題。
最近自分は、「COWON A2」を購入した。元々は音楽再生しか念頭になかったのだけど、せっかく動画が再生できるならと色々試してみた。で、試しているうちにこの「Stage6」の存在に思い当たった。「もしかして、この動画を見る事ができるかな?」、というわけだ。で、実際試してみた。
COWON A2の仕様には、再生可能なファイルフォーマットには「AVI, ASF, WMV」しか書かれていない。実際試してみたら、mp4も3gpもmkvもrmも全てダメだ。フィルタリングされて、動画再生時にファイルリストにすら表示されない。でも何故かmpgは行ける。で、とりあえずDivXファイル(拡張子:divx)をAVIファイル(拡張子:avi)に変換する手段を考えないとなー、と思っていたのだけど、ふとこのdivxをそのまま放り込んでみた。
なんか普通にdivxファイルが見えるんですが!
なんか普通にそのまま再生できるんですが!(やっぱアレなので写真は削除)
ここまで簡単に再生できる事に、正直かなり驚いた。凄いわ。これなら、Stage6からダウンロード → プレイヤーに放り込む、という簡単な手順だけで、かなり色んな動画が見放題という状況が生まれてしまう(ただし、解像度の限界がある点に関しては気を付ける)。ハッキリ言って、自分にとっては凶悪なぐらい魅力的なプレイヤーになる。もちろん、コンテンツの違法性に目をつぶれば、という条件付きだけど。
しかしこれ、本当に大丈夫なのかなぁ(もちろんコンテンツが違法なら良くはないけど)。
今はただ、互いに独立したサービスだからいいけど、例えばDivXとCOWONが手を組んで、COWONのプレイヤーにネット接続機能がついてStage6に直接アクセスできる、なんてサービスが仮に生まれたとする。すると、COWONやDivXは自分でコンテンツを用意しないのに、違法性のあるファイルが集客効果となり、間接的にプレイヤーが売れて利益を生む、なんて事態になってしまう。もちろんこれは仮定の話だけど、そうならない可能性も0じゃない。他社がやるかもしれない。
それは商売としてかなり間違ってると思うのだけど、もしそれが実現したら、そこから生まれる利益は誰の物になるんだろう?そして、コンテンツホルダが被った不利益は誰が責任を負えばいいんだろう?動画共有サービスにおける違法コンテンツの扱いに関しては、早急に真面目に考えた方が良いと思うのだけど。あと、これを合法的に商売に結びつける方法も。
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