アンドレア・カヴァルカンティ侯爵と、ユージェニー・ド・ダングラールの結婚式当日、
ペッポの手助けによって会場に侵入したアルベールが、ユージェニーを攫ってしまう。そしてアンドレアは、警察に捕まる。ピアノの演奏会でその才能が認められ、米の音楽院に誘われていたユージェニーは、そのまま旅立っていた…という話。
タイトルに「さよなら」などという言葉が含まれていたので、全部見るまでてっきりフランツに続いてユージェニーも…とか思ってた。最後の最後まで「ユージュニーの乗った宇宙船が爆発するんじゃないのか」などと思っていたけど、取り越し苦労で良かった…。
今回の主役はどう見てもアルベール。今までで一番輝いてたよ…まぁ今までがヘタレすぎるだけかもしれないけど。花嫁を攫うシーンというのは古典的だけど、アルベールの、何が何でもユージェニーを取り戻したい気持ちを表現する上では、大変効果的な演出だなぁ。それと、アルベールが子供の頃利用した穴を使っていたことで、アルベールとユージェニーとの長い繋がりが表現され、アルベールがユージェニーの元に辿り着いた描写が、以前ピアノの演奏会の時に、友人の手引きで侵入できたにもかかわらず、その後で追い返されてしまった事との対比になっていることで、アルベールとユージェニーの強い絆がよく強調されていたと思う。
フランツは手紙の中で、人を憎まず、真っ直ぐに人を愛してほしいとアルベールに綴っていたけど、アルベールは正にその通りに生きていているなぁ。アルベールが最後、伯爵に話さなくてはいけない事というのは、人を憎む道を選んでしまった伯爵に対して、フランツの手紙と同じ言葉を伝えようとしている、ということだろうか。
そして、その陰で活躍するアルベールの友人達とペッポも大変良かった。フランツに助けられ、今回はまた、アンドレアの邪魔をするリュシアンとポーシャン、式に乱入するペッポ、車で迎えるルノー、といった面々に助けられるルベールは、本当に色んな人々に慕われているんだなぁ。
ペッポに関しては、アルベールに想いを寄せているにもかかわらず、そのアルベール自身が好きな人を助けるのに手を貸すという役回りで、ちょっと切なかった。ペッポ自身は敵わぬ恋と自覚していたから、せめて最後だけは助けたいという気持ちがそうさせたんだろうけど、それが悲しかったなぁ。いや、この際男とか女とかそういうのはどうでもいいから(笑)。ところで、最後ペッポが靴を脱いで振り回すのは、何かしらの意味が込められた行動(オマージュか何か?)のような気がするのだけど、残念ながら良く分からない。ただ、あの場面でペッポは泣いていたんだろうな、ということは分かるけど。
あと、今回のアンドレアもかなりイってたなぁ。とりわけ、あの薔薇風呂には強いショックを受けた。もうこのキャラの行動が一々面白いので、登場が待ち遠しくて(笑)。
今回出てきたアンドレは台詞、「恥辱と絶望、それこそが僕の愛して止まない父と母、そして妹へのプレゼントだ」の意味は恐らく、来週に明かされる事になるのかな。自分は大体知っているのだけど、来週どんな形で出てくるのかは楽しみにしてる。
ところで、最後アンドレアが逮捕されたのは、誰の差し金だろう。伯爵?ペッポ?伯爵ならダングラールをはめるために一番衝撃的な場面でアンドレアを捕らえさせるというのはあるかもしれないけど、式場でリュシアンが警察が乱入した事に大して驚いていなかったので、ペッポが差し向けた、とも思える。まぁこの際、どっちでもいいような気はする。
次回予告を見ると、来週はまた伯爵が暗躍するようで、伯爵が3人の元友人とどうケリをつけるのかが見物かな。そして、そこにアルベールはどう介入するのか。
ところで、「あなたは、自身の所有する土地、再建、株そのた財産全てを新郎と共有する事に意義はありませんか」なんていう生々しい誓いの言葉、初めて聞いたよ(笑)。
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