SACDは「Super Audio CD」の事。Superを冠するSACDがどれぐらいSuperなのかと言えば、
項目 | オーディオCD | SACD |
---|---|---|
サンプリング周波数 | 44.1kHz | 2822.4kHz |
量子化ビット数 | 16bit | 1 |
最大音声CH | 2ch | 5.1(6)ch |
計 | 1411.2kbps | 16934.4kbps |
ということで、従来のオーディオCDの12倍Superです。チャンネル単位で比べれば4倍Superです。多分嘘です。
符号化方式もPCMとDSDで違ってたりするので、一概に比べられるものではないと思う、多分。まぁ、従来のCDより高音質な音楽記録媒体程度の認識でいいのかな。互換性は無いけど。
で、このSACDを間違えて買ってしまったという話。
購入対象は、Suaraの「夢路」というアルバム。これ、普通のオーディオCD版とSACD版があったのだけど、それを知らずにAmazonでSACD版を注文してしまった。届いていざリッピングしようと思って、CDexがメディアを認識してくれない時点で気付いた。パッケージ見ただけじゃ全く分かりません。
とりあえず再生する手段を色々模索してみたのだけど、Windowsで再生できなくて、PS2で再生できなくて、手持ちの録画レコーダー(東芝RD)で再生できないとなれば、もう光学ドライブのある機器が無いから諦めるしかない。
この問題点は3つ。
まず1つめは、SACDその物。色々調べてみたけど、現状では再生するためにPS3やいくつかのメーカーの録画レコーダー、もしくは対応プレイヤーを購入するしかない。まずこの専用プレイヤーによって聞く行為を強制させるという点が納得いかない。自分はCDを買ったらまずPCでリッピングしてMP3にエンコードしてしまうので、それ以降CDをドライブに挿入することは皆無と言っていい。その方が好きな曲を聴きやすいし、パソコンの前から動かなくて済む。それに手持ちのポータブルメディアプレイヤー(COWON A2)に転送して聞ける。このスタイルが定着してしまうと媒体固定のオーディオなんぞ使う気にもならない。そんなわけで、プレイヤーで聞く行為を強制するSACDなどという代物は自分にとって不要な存在でしかない。
二つ目の問題点は、今回買ったSACDにSACD音源しか収録されていないこと。いくつかのSACD製品は、SACD音源と、既存のオーディオCDと互換性を保ったまま収録された音源の2種類が収録されているハイブリッド仕様らしい。つまりSACDプレイヤーに入れればSACDとして、CDプレイヤーに入れればCDとして使える。しかし残念ながら、今回の物はそういう気の利いた仕様では無く、SACD版とオーディオCD版がそれぞれ単品で発売されている。
しかしこのアルバム、SACD版にしか収録されていない「MOON PHASE」という曲があるそうで、ただ単に商売っ気を出した結果がこの仕様という事のようだ。
3つめの問題点は、自分がロクに商品の確認もせずAmazonのカートに放り込んだ事(笑)。確認してみたら、商品名の横にきちんと「SACD」って表記されていたので、これは自分の不注意としか言うべきか。でも、ただ単に「SACD」と書いてあるだけじゃわからんよ…。CCCDならともかく、SACDなんて想像の範囲外だったわ。
商品自体はもう封を開けてしまったからしょうがない。とりあえずSACDのサンプルとして持っておくことにする。いつの日か、まかり間違ってSACD対応プレイヤーがうっかり手に入りでもしたら、試しに聞いてみる事にしよう。もちろん自分で積極的に買う気なんぞ更々無いですが。
アルバム自体については、オーディオCD版を改めて買う。
今回は自分の不注意以上に、消費者無視の規格と企画で被害を被ったという気がして、自分としては何とも収まりが悪いです。
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