もう終わってから1ヶ月ぐらい経ってるね…。
全体的な印象としては、やたら迷走した作品だったなぁ…と。序盤は、まぁ普通に玩具スポンサー付きアニメ作品という感じだったのだけど、ミィとかコトナとかフェルミによるテコ入れやら、露骨に狙ったEDへの変更やら、無敵団やら、次回予告のゾイド講座やら、明らかに子供向け作品を逸脱した傾向が見られ、その迷走っぷりが少々痛々しかった。
確かゾイドの売り上げは今ひとつ振るわなかったはず(トミー業績下方修正 ゾイド、プラレール苦戦)だけど、その辺を補填しようと思って作品のターゲットを変更したのだろうか。
あと、全体的に作画の質が低調で安っぽい感じだった点は気になった。トミーはもう少し制作費出せばいいのに…。売り上げが振るわなかったのは、その辺りに多少なりとも原因があると思う。作画の良し悪しは、子どもの興味を惹きつける要素の一つだと思うし(作画の良し悪しは分からなくても、感覚的に面白い、つまらないというのは伝わると思う)、惹きつけられなければゾイドは売れないし、売れなければ制作費が出せない、という悪循環に陥ってるように思う。
ただし、作品自体は結構面白かった。というか、かなり良くできていたと思う。
ジェネレーターを修理できる人を探すために旅立ったルージが、徐々に英雄に祭り上げられて、最終的にジーンを倒すというストーリー構成は、主人公が徐々に成長して大きな存在になっていく過程がよく感じられて、とても楽しかった。また、後半に進むにつれてギルドラゴンやソラシティなど、設定や世界観の広がりが感じられ、作品に奥行きが出てきた点も良い。あと、魅力あるキャラクターも好きだった。特にライバルとなるザイリンは、最終的にジーンの企みを知ってルージと共闘するなど、存在として面白かったと思う。それと、最初はぎこちなかったゾイドの動きだけど、終盤のゾイド戦でかなり良い感じの動きを見せてくれた点も良い。
しかし、残念だったのは最終回、何か戦闘ばかりの駆け足で終わってしまって、物語の結末がいい加減になってしまったように思う。結局ジェネレーターやミロード村はどうなったのかとか、ジーン死亡後の世界はどうなったのかとか、色々描くべき点はあったと思うのだけど…。せっかく物語をきちんと描いていたのだから、エピローグはしっかり作って作品を締めてほしかった。
まぁ他にもあれこれ言いたかった事はあるけど、とりあえずこんな感じで。前年度の中でもかなり好きな作品だったかな、と。
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