ジパング
これは大変面白かった。太平洋戦争時代の日本に現代の最新鋭イージス艦が飛ばされるという、いわば自分たちが超未来兵器となった世界において、自分たちがどう行動していくべきなのかという乗組員達の苦悩が非常に丁寧に描かれていて、作品として大変良くできていたと思う。もっともこれは原作の力大きいのだろうけど、それでもここまで良くできたアニメを作ったことは評価したい。
最終回は全く完結してないのだけど、原作が全く完結してないらしいのだからしょうがない。何やら原作者は100巻ぐらいまで続けるつもりらしいけど…。ただ、この作品に関しては無理に完結させるよりもこれでいいんじゃないかと思う。そもそも巨大な構想を持って作られている作品だけに、下手に中途半端に区切られても困る、というかもったいない。それが感じられる作品だからこそ、完結してない事に対して怒りとかそういう物は全く感じなかった。2期があれば、是非見たいな。もっとも、それはDVDの売り上げ次第なんだろうけどね。それにしてもDVD高いよ(笑)。
原作って最初の数巻しか読んでないけど、やっぱり物語のクライマックスは原爆の話とかになるのかねぇ…。
舞-HiME
最初見たときは結構期待したのだけど、どうも個人的にはそんなに面白いとは思わなかった。言うなれば、テレ東6時台のアニメみたいな微妙さというか…。
キャラクターの動きとか演出とか、アニメーション的な部分は文句はない。その辺はさすがにサンライズ。ただ、ストーリーがあまり面白くない。中盤辺りから始まった姫同士で戦うという展開は、ただ暗い展開を見せて悲劇を演じているだけ、という感じでそれ以上の物を感じなかった。その設定自体も、悲劇を見せるためのあざとさみたいな物が感じられて、ちょっと萎えた。最終回に至っては、唐突にそれらが全てチャラになるもんだから、一体どうしたもんかと。…というか、この最終回はいくら何でも強引すぎだよ…。かといって、序盤の学園風景が面白かったかと聞かれると、少なくともそんなに面白くはなかった。裏で放送してた「ローゼンメイデン」をずっと優先してたぐらいだしねぇ。
MOON PHASEさんの雑記によると、何やら2期があるらしいけど、今度はテレ東6時台に持っていってくださいな。
カードキャプターさくら
オタに大人気の魔法少女物ということで、今回初めての視聴だったのだけど、まぁ普通に魔法少女アニメだったような気がする。ただ、やや子供向け作品ではあるけれど、子供向け特有のやや痛々しいというか、見てて苦痛になるような感じはそれほど無く、割と普通に楽しむことができたという点で、良くできた作品だったと思う。…まぁコスチューム変更が魔法の力云々ではなく、人為的な物であるという点に関してはかなり特殊な感じはするけど(笑)。
雪兎がラスボスという点に驚かされたけど、そうなると何故カード集めを始める前から雪兎はさくらの近くにいたのかがよく分からなかったな。ただの偶然?
それとこの作品はカードを集めるだけでなく、それを途中できちんと利用していくことで物語が進んでいくという点が、割と面白かった。ポケモン等のアニメ以外に、ゲームにも見受けられる傾向だけど、そういった感じで利用価値のある物を収集するスタイルってのは、やっぱ受けがいいのかね。
まじかるカナン
群馬テレビで放送ということで見ていたけど、まぁ最初から最後まで一貫して見事につまらなかったな、と。
何かね、このアニメからは義務感みたいな物を感じる。「DVDを売るために、オタ向けに作らなくてはいけない」、「オタに向けるからには、魔法少女物を作らなくてはいけない」、「オタに向けるのだから、秋葉原等のオタネタを入れなくてはいけない」。そんな感じで、売れる物だけを組み合わせて、作る気のない物を淡々と作ってるような、そんな印象。脚本とかの問題というよりもそのずっと手前、企画の方向性の問題のように感じる。
同じような魔法少女フォーマットでも、「リリカルなのは」の方は結構面白かったので、アニメの方向性の問題というわけではないと思う。
総評
これで3月頃に終了した視聴アニメに関しては全部…かな?無ければそれは、最初から見てないか、切ってしまったか、忘れるほど印象の薄いアニメかの何れか。「Girlsブラボー」、「学園アリス」がもうすぐ終わるけど、それはまた後で。
自分の中では、「巌窟王」がずば抜けて高く、その後に「ジパング」「砂ぼうず」「スクールランブル」が続いていたかな。ただ、「巌窟王」を除くと平均値はそれほど高くないので、ちょっと不作気味かなぁという印象。
あと、男性向け萌えアニメが数多く存在するというだけでもちょっと困惑気味だったのだけど、近頃何だか女性向けの萌え要素を多分に含んだアニメが散見されるようになってきたので、そのうち萌えアニメしか無くなってしまうんじゃ無かろうかと、段々不安になってくる。もっとも、「巌窟王」みたいにやや女性向けの臭いを含んでいても、面白ければ問題ないけどね。それに、「ジパング」みたいなやたらと硬派な作品だってきちんと作られているわけだし…って、これも見る人が見れば立派な萌えアニメですかそうですか(笑)。
まぁ、面白い物もあればつまらない物もあるのはいつものことだし、悲観するほどのことでもないと思っている。逆に変な偏見を持ってしまって、面白い作品を面白いと思えなくなる方が嫌だ(ちなみに、自分はそのためにあまりアニメのスタッフ等に拘らないようにしている)。
まぁ今期も面白い作品があることを期待しよう。
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