巌窟王 15話 「幸せの終わり、真実の始まり」

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この作品に関しては、2回をじっくり見てから感想書くようにしているけど、その2回目を視聴する時間が上手く取れないから、延び延びになってしまうな…。そんなわけで、1週遅れの感想。

伯爵と宇宙に行くアルベール。伯爵はその宇宙船の中で、マルセイユの昔の友人の話をする。そして伯爵は、アルベールに別れを告げ、地球へと帰らせる。その頃地球では、フランツがノワルティエから巌窟王の正体を知ることになる。また、モルセール将軍は大統領選挙の演説を行っていたが、そこにエデが現れ…という話。

今回の見所は、エデがモルセールを問いつめるところ…だと思ってたのだけど、エデの問いつめが今ひとつ盛り上がりに欠けていてちょっとガッカリした。理由としては、最後モルセールが破滅するハッキリとした描写がみられなくて、エデの行動の結果が分からなかったこと、それと劇的な場面なのに対して音楽が静かすぎたこと、また、モルセールを陥落させるために突きつけた決定的証拠が、首に刻印された印という正体不明の代物で、視聴者にとってそれが衝撃的とは言えなかったこと、などが挙げられる。
恐らくモルセールの破滅は、次回地球に戻ったアルベールがそれを目にすることで、大きく描かれる事になるのだと思うけど、お預けを喰らった感じで物足りなさを感じてしまった。証拠の刻印に関しては、多分奴隷の行動が逐一記録される媒体という解釈で合っていると思うけど、それでは現実味が無さすぎて、反応に困ってしまう。ただ、音楽が静かすぎたという点から、制作側は今回の場面を元々劇的に描くつもりではなく、今後の更なる展開の足掛かり程度の位置付けとしか考えていないのかもしれないなぁ。

伯爵とアルベールに関しては…、今回のはさすがにやりすぎな感が否めない。ペアルックのガウンとか、「僕は、貴方から離れたくない」「僕は…僕は、貴方が…」とか。以前、アルベールは伯爵に憧れているという想いを、ハッキリと伯爵に告げている。今回はそれ以上の、言葉に詰まるほど強い想いだった。つまりここから導き出されるのは…いやもう、勘弁してください。そういうのは「好きしょ」とか「マ王」とかで十分ですから(笑)。
しかしアルベールと別れた伯爵は、その本性を剥き出しにする。最初、伯爵が顔を押さえ込んで座っていたので、さすがに信頼を裏切る事に対して自責の念にかられていたのか、とも思ったけど、その直後の高笑いと残忍な表情が、それを一瞬で打ち消してくれる。伯爵の驚くような豹変ぶりには、さすがに驚かされた。この辺は演出が見事だったと思う。この伯爵の行動は演技だけかとも思ったけど、もしかしたらアルベールに少しでも本気で情けを感じてしまった事に対する、自嘲的な意味合いがあったのかもしれないなぁ。
この伯爵に再び対面したとき、アルベールは同じ事を口にする事ができるできるか?…いや、別にしなくていいよ。それこそあっち方面のアニメになってしまいそうで(笑)。

フランツがノワルティエから情報を引き出す場面に関しては、ちょっと驚いた…というより、ノワルティエの腕のギミックにちょっと笑ってしまった(笑)。しかし、あんなペンで人の記憶を引き出すってどういう仕組みなんだろうな。攻殻の世界みたいに電脳化されてるのかなぁ。まぁその辺は、ファンタジーと言う事で別にいいけど、未来っぽい舞台の割には演出があまりにも突飛なので、違和感があって考え込んでしまう。以前の機密文書にアクセスする描写も同様。

今回、伯爵がその本性をさらけ出したということは、復讐の準備を完了させた事を意味する。つまり、今回が大きなターニングポイントで、これから大きな復讐劇が展開されるということなんだろうな。それが今後どんな展開を魅せてくれるのか、大変期待してる。
「戻るぞ!悪徳の栄える都へ!」
いやもう、伯爵格好良すぎだわ。


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