最終話。1年間の放送も、とうとう終了か…。1年間付き合ってきたけど、本当に面白かった。
最終回のレースは、やはり最終回を飾るにふさわしいものであったと思う。賞金応答大舞台で、波多野、洞口、榎木、蒲生がぶつかり合い、最後波多野がVモンキーを決めて榎木とギリギリのレースをするという大変燃える展開で、見ていて非常に興奮した。
ただちょっと残念だったのは、榎木が優勝してしまった事。「ナンバーワンになる」という目標から始まった作品だけに、最後は波多野をナンバーワンにして締めてほしかったところ。また、青島や洞口などのキャラクターとしてのドラマが結末まで描けているとは思えず、ちょっと中途半端さを感じてしまったことも否めない。総じて言えるのは、ちょっと原作に忠実すぎたこと。どうせ原作では途中のエピソードなのだから、アニメはアニメできっちりした結末を持ってきて欲しかった。また、メインヒロインであるはずの澄が、原作同様完全に背景化しているのも何だかなぁ(笑)。
ただ、優勝戦におけるメインキャラクターを原作に波多野を加えた4人に絞ったのは正解だと思った。というのも、今回の4人ですら、蒲生さんに活躍の場が無くて、完全に持て余していたと感じたため。これが6人だと、一人一人の描写が薄くなりすぎてしまう。今でさんざん「潮崎と岡泉を出せ」と言ってきたけど、やっぱりこっちの方が良いね。
ところで洞口、「水の上での敵は、陸の上でも敵がいい」とは言うけど、それじゃあ競艇選手に友人は一人もいないことになりはしないだろうか(笑)。
次、全体の感想。
全体的に見て言える事は、やはりレースシーンのレベルの高さ。最初の頃はCGがあまり綺麗ではなく、レースシーンもそれほど盛り上がらなかったので、サンデーのモンキーターン連載を読んでいたのでアニメ化を結構楽しみにしていた身としては、大変ガッカリさせられた記憶がある。競艇学校を端折ってしまった事も、それに追い打ちを掛けていた。ところが、回を追うごとにCGの技術が目に見えて向上し、レースの見せ方も上手くなっていった。その結果、グイグイとレースに引き込まれるようになっていき、最後の方は本当に素晴らしい物に仕上がっていたと感じる。特にCGに関しては、毎週30分のアニメとしては結構レベルの高い物であったと思う。もちろん、この作品には競艇業界のバックアップがあり、それなりに予算が費やせたであろうことも大きいのだろうけど、それでもここまでの物に仕上げた力量には感心する。このCGによって、漫画という静止画からアニメという動画にして動きを与えることで、魅力が十二分に引き出された希有な作品となったと断言できる。しかし、これだけ蓄積された技術を今後アニメで利用できる機会があるのかなぁ…。
また、原作では色んなエピソードが散りばめられ、その中で波多野と洞口の対決が描かれているのに対し、アニメではテーマを波多野と洞口の対決に大体絞って、それを中心に描いてきたことで、対照的な波多野と洞口が浮き彫りにされ、ライバルの対決という構図が前面に押し出されたことで、エピソードを上手く盛り上げてきたと感じる。
まぁ1年間この作品を見てきたわけだけど、ここまで付き合ってきて本当に良かったと思う。そう思わせるほどの面白さがあった。これで土曜の夜が寂しくなってしまうと思うと悲しいけど、またこういった良い作品が現れることを期待したい。
スタッフの方、1年間本当にお疲れさまでした!
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