モノノ怪
ノイタミナ枠の中ではかなり異彩を放つ作品。「化猫」と同様、退魔の剣を携えた薬売りがモノノ怪の形と真と理を暴いて断つお話。
独特の絵作りとテンポがとても印象的で、結構好きだったなぁ。ただ、「化猫」に比べて話の内容に強烈さが無かった事、薬売りの戦闘シーンが割とあっさり目だったこと、といった点でちょっと見劣りする印象は否めなかった。
最後のエピソードで少し時代が進んでいた所を見ると、薬売りは長い時代を生きているという事なんだろうか。どうせなら思いっきり現代の話とかあっても面白かったかもしれない、とちょっと思った。
おおきく振りかぶって
非常に面白かった。あまりに面白かったので原作コミック買ってしまった。
野球アニメといえば最近では「MAJOR」があるけど、こちらはあれよりもずっと真面目に高校野球を描いている感じ。1試合に何話も費やして、キャラクターの心理や思考が丁寧に描写されているため、試合展開の遅さが全然気にならなかった。
次の手はどう来るか、それに対してどういう対策を打つべきか。そういった「勝つための思考」が非常に強く強調されているため、読みが当たれば「してやった」、外れれば「しまった」と素直に感じることができた点が良い。
また、選手の動きやカメラワークが、テレビで見ている「高校野球」に物凄く近い印象を受けた点にも感心させられた。アニメ見ていて「あ、高校野球やってる」と肌で感じられるとは思わなかった(笑)。「オトナアニメ」の最終号Vol.6において、水島努監督のインタビューが掲載されているけど、その中に以下のような下りがある。
水島
スタート時にはかなり多く演出上のルールを設定しました。最初にお願いしたのは「プロ野球中継独特のカメラアイを一切使わないこと」でしたね。野球アニメをつくるときについやってしまう、ピッチャーの背中とバッターが一画面に入り込むアングルは、望遠レンズで撮って遠近感を殺して、やっとあの画面に収まるアングルなんです。なので、あれはやめよう、と。
まぁこの設定は途中から緩くなってしまったそうだけど、あの「テレビで高校野球を見ている感じ」はこういった工夫の元に作られたものなんだな、と感心してしまった。
しかしただ高校野球としての描写が優れているというだけでなく、個々の場面の緊張感の演出等も非常に優れていたと思う。特に、桐青から先取点を奪うシーンの一瞬の緊張感はたまらなかった。
あと、ビクビクしながらもマウンドにしがみつく三橋の野球好きは、好きで好きでしょうがない物に対して執念ともいえる姿勢を見せつけるようで、結構好ましかったです。
そんな感じで、とにかく高校野球を描いたアニメとしてはとても良い作品だったと思う。難点としては、あと最初の各キャラクターが出会う場面が何となくあっさりしていた印象を受けた事。あとは、原作のストックが尽きている事(笑)。
怪物王女
ふふん。
うーん…まぁ、なんかショボイなぁ…と。原作未読で、原作と大分異なるらしいのだけど、少なくともアニメに関しては正直どうでもいいような話ばかりで、見ていてそんなに面白いとは思わなかったです。
ALI PROJECTのEDは結構好きだったんだけど。
最後のエピソードが番外編みたいな感じだったのは、放送枠変動に備えてマージンとして確保されたエピソードとか、そう言うことなんだろうか。
コメントを残す