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タイドライン・ブルー 11話 「メタセコイア海戦」 12話 「ブルー」

20051004_tideline.jpg一挙放送だったという事で、感想も一挙に。

うーん…、何というか中途半端に終わったなー、というのが最終回の印象。いやね、壮大な世界を描いている割に、1クールという話の短さという点で嫌な予感は漂ってたのは分かってた。でも最初の方を見る限り、舞台は結構しっかり描けていたし、キャラクターも結構立っていたから、話の内容もそれ相応に面白い結末を用意してくれると思って、あえて何も言わなかった。

しかし、嫌な予感は見事に実現してしまった。結局最終回を迎えても、何一つとして解決した事が無いんだよね。「俺たちの戦いはこれからだ!」ってな感じで。グールドとアオイの関係、資源の分配、新国連の安定、国際関係、イスラの夫は誰なんだー。問題や疑問はいくつも提示されていたけど、解決したものと言えば、兄弟の関係と地図の存在ぐらい。別に全部を解決してくれなんて言わないけど、もう少し綺麗に話を収束させる結末を用意してくれてもいいじゃないかと。
前にも書いたけど、この作品のテーマは恐らく、相手に何かを伝える事。キール達の父親は地球に地図を伝えようとした、アオイは世界に地図の存在を伝えようとしなかった、アオイは世界に平和を訴えていたが各国に無視されている、グールドは訴える事を止めて実力で平和を作る事を選んだ、アオイはキールに対して母親としての愛を伝えられない、ティーンは気持ちを伝えるのが下手、キールは考えを言葉に出して伝える事が上手くできない。誰もが、肝心な事を伝える事ができないでいる。世界が海に覆われて、(物理的にも関係的にも)バラバラになってしまっているというのは、その象徴なのかもしれない。多分、エンディングはその辺の意味を込めたテーマソングなんだと思う。
だからこそ、この作品の結末として兄弟が互いの考えを伝え合った後に、「地図を世界に伝えていくこと」を目標にする…とすることで、徐々に今までの状況が改善されていく事を匂わせて終幕、という流れにしたかったのではないか、と思う。多分(違ってたらごめんなさい)。しかし、それらの描き方が中途半端で、個々に独立したエピソードにしか感じられず、今ひとつよく分からない結末になってしまっているように思える。
また、存在意義のよく分からないキャラクターがいた点もいただけない。もちろんイスラの事。ダチョウやチベットの女性なんかもそう。これが、この作品をさらに中途半端なものにしている。それ以外にも、妙に唐突で強引な展開がいくつか目についた点や、必然性のよく分からない演出とか。あと、主人公がほとんど活躍せずに、ただの傍観者で終わってしまった点も良くない。
結果として、「何がしたいのかよく分からないアニメ」で終わってしまった感がある。というか、1クールで描くには色んな物を詰め込みすぎてるね、明らかに。

ただ逆に言えば、何か面白い物を作ろう、という気概は伝わってくるんだよねぇ。
例えば世界観や設定。世界が地図に覆われてしまったけど、主人公は海底資源探査衛星にいて無事。そして主人公は、失われた地図や技術の知識を持っている。主人公の父親は、地図が重要である事を認識し、脱出できない衛星の中で、受信されているかどうかも分からない地図のデータを地上に送り続けている…。この設定は良くできてて、個人的に非常に面白いなぁ、と思ってる。作中でもその世界がよく描かれていたと思うし。
また、キャラクターが非常に生き生きと描かれていた点も良かった。特にキールの機敏な動き、イスラの表情といったものは、見ていて楽しかった。
あと、潜水艦の戦いの場面もちょっと不自然な感じはしたけど、結構頑張ってたと思う。
こういった、真面目に何かいい物を作ろうというものが伝わってくるだけに、話が今ひとつ中途半端に終わってしまった事が非常に悔やまれる。出来る事なら2クールで作品を作ってほしかった。そうすれば、もう少しまともな結末が見られると思うし。
ただまぁ、実際にはあと1話あるんだよね。DVDで。どこまで話が進むのかは分からないけど。しかし、TV視聴者にとっては今回の話が結末も同然なわけで、その点に関しては何とも言いようがない。

まぁそんなわけで、このアニメは「もったいない作品」だったなぁ、ということで。

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