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BECK

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今回でとうとうコユキがBECKのボーカルに。

この作品は結構面白いと思うけど、気になる点がいくつか。
まず、人間同士の繋がりの描写が希薄なこと。サクが何の抵抗もなくBECKのドラムとして受け入れられていたり、コユキがいつの間にか千葉や平と馴染んでいたり、人間関係に関して「いつの間に?」と感じられる点が多々見受けられる。5人組のバンドを中心として話が進行するのであれば、その5人の繋がりをおざなりにしてしまっては、感情移入しにくいし、人間ドラマとしては物足りない。全体的に、コユキがボーカルになるまでの過程を最短距離で突っ走ってしまったような印象を受けてしまう。その他の部分を、もう少し丁寧に描いてほしかったところ。
それからもう一つ気になる点。これは別にBECKという作品に限った事ではないのだけど、音楽の良し悪しがよく分からない(笑)。「いい音楽」とか言われても…。漫画では視覚的な演出で音楽の良し悪しを表現することになるため、作中の音楽が良かろうが悪かろうが読者の耳には聞こえない。そのため、音楽の評価はどうにでも誤魔化せる。しかしアニメ等のように映像化されることで、音楽が直接評価の対象とされてしまうため、実際に「良い音楽」や「悪い音楽」を作る必要がある。ところが音楽の感じ方や評価は人によって異なるし(実際、自分にBECKに流れるような音楽の良し悪しはワカラン)、絶対評価が付けられる物ではない。そこに視聴者との温度差が生まれ、違和感を感じてしまうことになる。
ただ、これに関しては慣れの問題もあるのではないかと思う。というのも、日本では漫画に慣れ親しむ文化が色濃いため、作中における視覚的な良し悪しを「認識させられる」ことに慣れている。そのため、映像化されても作中における「いい絵」とか「素晴らしい光景」といった視覚的な物は、あまり抵抗なく、それを自分の中で認識する(させられる)ことができるのではないかと思う。しかし、漫画では「音」すらも視覚的に表現されてしまう。そのため映像化されることで、音を音として良し悪しを「認識させられる」に慣れていない。そのため、違和感を感じてしまうのではないか、と。

とまぁ気になった点をつらつらと書き連ねてはいるけれど、BECKのストーリー自体は割と良いと思う。コユキがいじめや挫折に屈せず、音楽に打ち込んでいく様は、結構感じ入る物があるし、そこで起こる人間ドラマは結構面白い。コユキがボーカルとなったことで、今後どんな展開になるのか結構楽しみにしてる。

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